微生物検査
Microorganism

微生物検査では、様々な検査材料から感染症を引き起こしている起炎菌を探し、その菌に効く抗菌薬を調べています。
微生物の大きさは1~5μmと微小で肉眼では見ることができません。そのために、検査材料を直接染色して顕微鏡で拡大して観察する方法や、微生物にとって適切な条件で培養し菌を増やしてから観察する方法があります。

1日目;分離培養

微生物が好む糖類などを添加した様々な種類の寒天(分離培地)に検査材料を塗布します。
これをふらん器で24~48時間培養して、肉眼的に観察できるまで発育させ、集落(コロニー)を形成させます。

2日目;培地観察と釣菌

培地に発育した様々な集落の中から起炎菌を探し、その微生物の菌名を調べる同定検査と、微生物に対して何の薬が効くかを調べる薬剤感受性検査を行います。

3日目;同定・薬剤感受性検査の成績確認

各検査の成績を技師が確認して、検査結果を医師へと報告します。
検査日数は最短で3日間を要します。水虫の原因である白癬菌では最長で30日間、結核などの抗酸菌は最長で約60日間を要します。このように微生物の種類によって掛かる日数が変わってきます。

検査の他にも病原性微生物検出の情報発信地として、その情報を基に院内の感染防止委員会や感染対策チームなどに参画し、院内感染の防止に務めています。

主な検査項目

一般細菌
塗抹検査、培養検査、同定検査、薬剤感受性検査
抗酸菌
塗抹検査、培養検査、同定検査、薬剤感受性検査、PCR検査
真菌
培養検査、薬剤感受性検査

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