教育プログラム

北里大学病院薬剤師レジデント修了生へQ&A

レジデント制度を修了した中から3名に、Q&A形式で質問に答えてもらいました。

Yさん(2020年度レジデント修了生)

レジデントプログラムを修了後、北里大学病院薬剤部に入職し、病棟薬剤業務に従事されています。

レジデントを志望した理由は?

幅広く高度な薬物治療に携わりたいとの思いから大学病院等への就職を目指す中で、当院薬剤師レジデントのご縁を頂きました。初めはレジデントが回り道のように感じることもありましたが、先輩薬剤師のご指導のもと、臨床業務における薬剤師の在り方を学ぶことができ、大変充実した日々でした。現在は、レジデントという経験が病院薬剤師として成長していくための1番の近道であったと確信しております。

どちらから通っていましたか?

実家から通っていました。通勤時間は電車とバスを合わせて、片道1時間程度です。

レジデントの経験は、現在の業務にどのように役立っていますか?

私はレジデントの経験を通して、薬剤師の職能を発揮していくための基礎を身に付けることが出来たと思っています。
数多くの病棟業務を経験させて頂く中で、1人では対応困難な課題に直面することが多々ありました。そのような際に、指導薬剤師は答えを教えるのではなく、問題を解決するための手段を教えて下さいました。進歩を続ける医療の中で薬剤師の職能を発揮するためには、豊富な知識を有しているだけではなく、未知の課題に向き合う能力も重要となります。レジデント期間中に問題解決のための手段を学べたことは大きな財産であり、より良い薬物治療への貢献が求められる現在の業務にも役立っています。

レジデントを目指す学生へメッセージ

私が考える当院レジデントの魅力は、先輩薬剤師とともに病棟業務に従事することが出来る点です。正職員として病棟に配属された場合には、新人であっても1人で業務を行っていかなくてはなりませんが、レジデントの場合は病棟薬剤師のもとで業務を行うことが出来ます。そのため、自分にはない視点や関わり方を学ぶ機会が得られます。
私はこれまでの経験を通して、薬剤師として成長していくためには、向上心を持つこと、そして良いお手本が身近にあることが大切だと感じています。当院は様々な専門領域において活躍されている先輩薬剤師が多数おり、気軽に相談できる環境があります。当院にて一緒に成長していける後輩薬剤師の方を心よりお待ちしております!

Mさん(2016年度レジデント修了生)

レジデントプログラムを修了後、北里大学病院薬剤部に入職し、調剤課へ配属。同年9月より病棟薬剤課へ転属となられました。

レジデントを志望した理由は?

薬学部5年次に病院と薬局でそれぞれ11週間の実務実習を行う中で、臨床現場に即した高度な知識が幅広く求められていると感じました。各分野の専門知識を高いレベルで学ぶためには、早期から臨床に重点を置いた経験をする必要があると考えます。レジデント制度では早期から複数の病棟を経験できるため、志望しました。

どちらから通っていましたか?

最寄り駅と病院の中間位置に家を借りて、独り暮らしをしていました。自転車で約15分かけて通勤していました。

レジデントの経験は、現在の業務にどのように役立っていますか?

レジデントを経験したことにより、常に幅広い視野を持ち、あらゆる視点から考えて問題を見つけ出し、論理的思考で問題を解決する力を身に付けることができました。また、医師や看護師などと密に連携した、患者を中心としたチーム医療を肌で感じることができました。最善の医療を提供するためには、他職種と情報をリアルタイムで共有することが重要です。レジデント期間に他職種と密にかかわった経験が、現在の業務にも役立っています。

レジデントを目指す学生へメッセージ

レジデント制度は、薬剤師の将来に向けたとても充実した教育制度です。プログラムの見直しも行われ、臨床研究や、海外レジデントや他施設レジデントとの交流、医師に帯同する診療科研修も採り入れられています。診断から治療、そして退院後の方針など、治療の過程を学ぶことができる北里大学病院のレジデント制度に挑戦してみませんか。

Fさん(2012年度レジデント修了生)

レジデントプログラムを修了後、調剤併設型ドラックストアや保険薬局で7年間勤務、その後、2019年より北里大学薬学部の教員へ(北里大学病院薬剤部兼務)。2020年3月には、薬剤部教育研修部門へ兼務配属となり、レジデント教育プログラムの運営に携わっています。

レジデントを志望した理由は?

私は、薬学6年制教育1期の卒業生ですが、5年次の病院実習で学んだ薬剤師の臨床業務をより深く学びたい思いから、レジデントを選択しました。早期から病棟薬剤業務を経験させていただき、病棟薬剤業務を深く学ぶことができました。

どちらから通っていましたか?

片道約90分かけて、電車・バスを乗り継ぎ、実家から通っていました。

レジデントの経験は、現在の業務にどのように役立っていますか?

レジデントの経験は、私の薬剤師としての価値観の根幹に影響を与えました。医師の治療選択過程を間近でみることや、患者さんの治療に対する思い等を直接知ることができ、薬剤師業務そのものに対する意識が大きく変わりました。
レジデント修了後は、患者様の入院前後の生活から介入をしたい思いが強くなり、薬局勤務を選択しましたが、その際にも、病院でどのような治療が行われているのか、どのような転帰となるのかを予測でき、円滑な薬薬連携に繋がりました。
レジデントを経験した繋がりから、薬剤部長にお声掛けいただき、夢であった教育にも深く関わらせていただくことになりました。

レジデントを目指す学生へメッセージ

私のように、薬学的管理や臨床をより深く学びたい思いから、レジデントを選択される方も多いと思います。レジデントはキャリアアップにとても有用ですが、修了後の就職は中途採用扱いが一般的です。病棟業務や臨床業務に偏重したカリキュラムでは、修了後の就職時に苦労することがあるかも知れません。北里大学病院薬剤部では、新卒採用をレジデントに限定することによって、レジデント教育の中に従来の新人教育を包括したカリキュラムを提供しています。北里大学病院薬剤部のレジデント教育で、病院薬剤師としての基礎的な実務能力と実践的な臨床薬学能力の両輪の修得を目指しませんか?