糖尿病センターについて
2026年4月より糖尿病センターを開設します。
当センターでは、「科学的根拠に基づいた糖尿病診療を提供する」ことを目的に、看護師、管理栄養士、臨床検査技師、薬剤師、そして医師が緊密に連携を取りながら診療・研究を行っています。現在、下記5つの分野に注力しています。
[1] 持続グルコースモニタリングを用いた血糖管理
持続グルコースモニタリング(CGM)は、きめ細やかな糖尿病診療を実践するためになくてはならないツールです。CGMを活用することで、日々のグルコース値(血糖値)の動きがわかり、夜間低血糖を含めた血糖プロファイルを詳細に評価できます。当院は2010年以前よりCGMを活用し、その解析データをもとに数多くの研究成果を発表してきました。当センターの各職種がCGMに精通しており、個々の患者さんに合った個別化治療の支援を行っています。
[2] 1型糖尿病患者に対する自動インスリン注入療法(インスリンポンプ)
当院は、1型糖尿病の通院患者数が多く、体系的に1型糖尿病診療に特化した支援体制を構築しています。思春・青年期から成人期、高齢期まで、各ライフステージに応じた支援を多職種が連携しながら実践しています。持続グルコースモニタリング(CGM)のみならず、CGMと連動した自動インスリン注入療法を導入しています。今後も新しい医療機器を導入しながら、安全かつ質の高い患者支援を行っていきます。
さらに、国内外の臨床医・研究者との共同研究を行いながら、エビデンス創出に貢献するとともに、研究成果をいち早く診療へ還元することで、包括的な1型糖尿病治療を実践しています。
[3] 糖尿病性腎症・糖尿病関連腎臓病の進展を防ぐためのチーム医療
当センターでは、発症後間もない糖尿病関連腎臓病の病態評価を行いながら、血糖・血圧・脂質管理に加え、腎保護を見据えた薬物療法や、栄養療法、生活支援を実践しています。多職種が介入することにより、腎機能低下の抑制を目指した包括的治療を行っています。腎不全が進行した方に対しては、合併症(心血管疾患ほか)の管理や、透析療法導入後の血糖管理に至るまで、専門的かつ継続的な診療体制を整備しています。
さらに、腎臓の組織学的変化と腎機能低下との関連(組織‐機能連関)に着目した基礎的研究を推進し、その知見を臨床診療へ還元しています。
[4] 糖尿病足病変のためのフットケア外来
足病変の早期発見・早期介入を目的に、専門的なフットチェックと継続的ケアを実施しています。循環器内科、心臓血管外科、形成外科、整形外科、皮膚科と密に連携し、虚血、感染、変形、皮膚病変等に対して多角的視点から包括的に評価・治療を行います。フットケアの専門研修を修了した看護師が中心となり、リスク評価、胼胝・爪病変処置、創傷管理、再発予防指導まで専門的に対応しています。また、患者さんご自身がご自宅で適切なセルフケアを実践できるよう、個々のリスクに応じたフットケア教育を行い、潰瘍発症や切断の予防に努めています。
[5] 1型糖尿病の病態解明に向けた臨床研究
当院では、発症後間もない1型糖尿病の紹介患者を数多く診察しています。1型糖尿病患者の血漿中ペプチドを詳細に解析することにより(ペプチドーム解析;北里大学理学部との共同研究)、1型糖尿病の診断や病期の予測に役立つ診断マーカーの開発に向けた研究を行っています。
上記5つについて、専門的な糖尿病診療をご希望の方、および医療機関の方は当院の糖尿病・内分泌代謝内科外来にお越しください。

