教室紹介教授挨拶

内分泌代謝内科長宮塚 健

2021年8月1日付で北里大学医学部内分泌代謝内科の主任教授を拝命いたしました。

内分泌代謝内科では、糖尿病や低血糖症のような糖の代謝に異常をきたす疾患や、甲状腺、副甲状腺、間脳下垂体、副腎、性腺の機能異常に起因するホルモンの分泌異常をきたす疾患の診療にあたります。これらの疾患の中には自覚症状に乏しいまま合併症が進行し、健康を脅かす疾患が少なくありません。可能な限り早期に診断し、適切な治療を提供できるよう、全ての医療スタッフが一丸となって診療いたします。

前任の七里眞義先生のご尽力により、当診療科から多くの内分泌代謝科専門医や糖尿病専門医が誕生し、彼らの専門的知識や経験が日々の診療に活かされています。これまでの伝統を踏襲するとともに、私が学んできた知見や経験を全医局員と共有することで、内分泌疾患や代謝疾患をお持ちの患者さんが安心して受診できる環境を整えてまいります。

私が研修医だったころに比べ、検査デバイスも大きく進歩し、治療薬の選択肢も格段に増えました。しかし、患者さんが病気を意識しないで生活できるような医療を実現するためには、多くの課題が残されています。臨床研究や基礎研究を進めることにより、これらの課題を一つ一つ解決していきます。そして未来の医療を担うのは若手医師や医学部生です。単に医学的な知識を提供するだけでなく、患者さんに寄り添う姿勢を共有し、ともに学び、前進してまいります。

大学病院としての機能を最大限に発揮するためには周辺医療機関との連携が不可欠です。周辺医療圏の医師、医療スタッフの方々と連携を取ることにより、地域全体の診療レベル向上に貢献してまいりたいと考えております。