各分野の特徴と診療実績

産科学分野

産科学分野

周産母子成育医療センター
周産母子部門長 望月純子

北里大学病院開院5年後の1976年にNICU(新生児集中治療室)を開設し,周産期医療に取り組んできました。2005年には総合周産期母子医療センターの認可を受け今日に至っています。2014年5月の新病院開設時には周産母子成育医療センターとしてMFICU (母体・胎児集中治療室)を9床に拡充,センター内の各科・部門(小児科,小児外科,心臓血管外科,産科麻酔部門,放射線科,遺伝診療部等)との連携を強化して,母体・胎児の治療にあたっています。また,当院は硬膜外鎮痛を用いた無痛分娩を1980年代後半から導入し,国内の産科麻酔発展の中心的役割を担ってきました。

胎児
胎児心疾患や外科疾患を含む胎児異常症を診断し,新生児治療の選択と長期的な児の予後改善に繋いでいます。近年は胎児も治療対象になり,胎児期に治療する症例も増えています。胎児乳び胸に対する胸腔‐羊膜腔シャント術や胎児の頻拍性不整脈に対する経母体的薬物投与,頸部腫瘤等挿管困難が予想される疾患に対するEXIT (ex-utero intrapartum treatment)を行っています。双胎や品胎,超出生体重児の分娩管理も数多く取り扱っています。
母体
妊娠に伴う合併症(妊娠高血圧腎症・常位胎盤早期剥離・前置胎盤・前置癒着胎盤等)の妊娠分娩管理,心疾患・脳外科疾患・膠原病・糖尿病・精神疾患等を合併した妊婦の管理を院内の専門各科と連携して行っています。重篤な分娩時大量出血症例を地域の医療機関から受入れ,IVR (interventional radiology: 放射線医学を用いた血管内治療)で治療しています。
産科麻酔
妊婦の生理的変化に精通した麻酔科医と協力して,合併症妊婦の分娩管理や母体救急症例の全身管理を行っています。ローリスク妊婦に対しては,硬膜外鎮痛の方法や合併症についての情報を提示し,無痛分娩を提供しています。
母体搬送
神奈川県県央北相地区の基幹病院として,相模原市・座間市・大和市・海老名市・綾瀬市・寒川町の医療機関や救急隊から周産期救急疾患を受入れています。災害時の妊婦や分娩の受入れ体制の整備にも取り組んでいます。
  • 分娩室

診療実績

MFICU:9床、一般病床:28床

  2016年 2017年 2018年
分娩数(児) 986 942 1,073
双胎(組) 64 74 64
品胎(組) 3 2 1
帝王切開術(母体) 321(35.0%) 290(33.5%) 380(37.8%)
麻酔分娩 330 305 374
吸引分娩 143 174 206
鉗子分娩 18 16 17
30週未満早産 33 37 49
極低出生体重児(<1500g) 52 55 74
超低出生体重児(<1000g) 19 29 41
胎児形態異常 63 74 71
母体産科合併症 542 579 566
前置胎盤 40 25 34
妊娠高血圧症候群 53 47 69
頸管縫縮術 34 27 28
羊水染色体検査 75 68 51
NIPT 51 49 70
母体搬送受入れ 118 114 101