テルモ社製スマートポンプ　TE-LM800、TE-SS800 First Impression

今年度より本格導入されたテルモ社製輸液ポンプTE-LM800とシリンジポンプTE-SS800を使用したので報告をしたいと思います。
まず特徴ですが、カタログからの抜粋を以下に記します。
　　　
　 　　　　　　　輸液ポンプTE-LM800　　 　　 　　　　　　　　　　　　シリンジポンプTE-SS800

TE-LM800の特徴
• 薬剤投与量の設定間違い防止に役立つ薬剤ライブラリ
• フリーフロー防止機能（アンチフリーフロー機能
• 安定した流量精度を支えるミッドプレス機構
• スムーズなシリンジやバッグ交換を実現する連携機能（2台のポンプを連携して投与）
• 7つのボタンとダイヤルのみのシンプル操作
• 離れた位置からも稼働状況を確認しやすい大型カラー液晶
• ビジュアルガイダンスで操作を簡単ナビ
• 全機種共通のデザイン&操作環境
• ログデータ解析ソフトによる継続的改善サポート
• 部門システムとの連携

TE-SS800の特徴
• 薬剤投与量の設定間違い防止に役立つ薬剤ライブラリ
• スムーズなシリンジやバッグ交換を実現する　連携機能（2台のポンプを連携して投与）
• 小数点以下2桁まで微量投与が可能
• 7つのボタンとダイヤルのみのシンプル操作
• 離れた位置からも稼働状況を確認しやすい大型カラー液晶
• ビジュアルガイダンスで操作を簡単ナビ
• 全機種共通のデザイン&操作環境
• ログデータ解析ソフトによる継続的改善サポート
• 部門システムとの連携


今回の機種はSmart Infusion Systemを掲げ、通称スマートポンプと呼ばれています。外観がほぼ同じであり、専用ラックに輸液とシリンジを同時に収容して使用できるため、患者搬送時や病棟での使用など非常にシンプルになります。ただし、ポンプを６台使用し通信仕様のラックを使用すると約18kgの重さになるため、ラック自体をシーリングペンダントに取り付ける際に一人で持ち上げて行うのは少し厳しいと思います。専用架台のまま使用するのは良いと思います。
TE-LM800とTE-SS800にはWi-Fiの機能が搭載されており、薬剤ライブラリの書き込みや特徴にもある専用ラックを使用することにより2台を連携しての投与が可能になっています。薬剤ライブラリの考え方は必要だと思いますが、使い勝手が悪いため改良の余地があると思います。
スマートポンプは、ポンプでは初めてのIT機能を有した機種で、様々な可能性を秘めていると思います。今後は、当院でも部門システムとの連携などを行えれば看護師の手間も省け、安全に業務を行えるため、結果的に患者さまの安全にもつながると考えています。