部門紹介 北里大学病院

当院は特定機能病院として、小児から高齢者の急性期から難病疾患に至るまで、多種多様な疾患のある患者さまのリハビリテーションを提供するにあたり、以下の5チーム(フロア・小児チーム、救急・集中治療チーム、脳神経チーム、整形チーム、心臓リハビリテーションチーム)に分かれて活動しています。


1.フロア・小児チーム

フロア・小児チームはフロア部門と小児部門に細分化しており、理学療法士5名と作業療法士3名が、主に本館6階リハビリテーション室にて、患者さまのリハビリテーションに携わっています。

フロア部門

患者さまの身体機能の維持改善、円滑な自宅退院や転院に向け、各科医師、リハビリテーション看護師、トータルサポートセンターや、各病棟看護師と連携を図りながら、それぞれの患者さまに適したリハビリテーションを提供しています。
また、6階リハビリテーション室の特徴である、屋外空間に続く開放的なリハビリコートを利用し、季節の空気や緑を感じながらリハビリテーションを行うなど、患者さまのそれぞれ異なる病態、病期に合わせ、身体機能面のみでなく、心理的側面からも支援できるようなリハビリテーションの実施を心がけています。


主な対象疾患

  • 各診療科における悪性腫瘍の周術期
  • 化学療法などの治療中
  • 呼吸器疾患
  • 内部障害
  • 形成外科、整形外科の手術後
  • 積極的なリハビリテーションが可能となった救急疾患など

小児部門

小児部門は主に、新生児集中治療室(NICU)、小児集中治療室(PICU)、小児科大部屋、外来にて15歳以下の小児に対してリハビリテーションを提供しています。
NICUでは、早産児や低出生体重児に対して早期から運動発達評価を実施し、精神運動発達障害の発見、運動発達訓練およびご家族への発達訓練指導を行っています。
PICUでは、毎朝医師および看護師とカンファレンスを実施しており、外傷、脳症、心臓血管術後および呼吸器感染症の患児さまに対して超急性期から呼吸理学療法介入を実施しています。側弯症やペルテス病などの手術後に運動機能障害の改善を図る必要がある際は、基本動作訓練や歩行練習を行い、日常生活活動能力の改善を図っています。
外来では、入院から継続してリハビリテーションの介入が必要な患児さまに対して運動療法や発達訓練を実施しており、必要に応じてバギーや座位保持装置、補装具類の作成を行っています。また、年齢に応じた療育施設へのスムーズな移行を実現するために、周辺地域の病院、療育施設との連携強化を図っています。


主な対象疾患

  • 早産児、低出生体重児
  • 染色体疾患(21トリソミー、18トリソミー)
  • 消化器疾患(短腸症、食道閉鎖症などの術後)
  • 神経疾患(脳梗塞、脳症、痙攣重積など)
  • 神経筋疾患(筋ジストロフィー、Pompe病など)
  • 呼吸器疾患(肺炎、気管支炎、呼吸窮迫症候群など)
  • 心臓血管疾患
  • 整形外科疾患術後(側弯症、骨切り術、筋解離術)
  • 外傷
  • 熱傷

2.救急・集中治療チーム

救急・集中治療チームは、三次救急である救命救急・災害医療センターに搬送された患者さまや、外科術後や重症肺炎などで集中治療センターに入室している患者さまに対し、超急性期から理学療法と作業療法を展開しています。刻々と変化する病態を把握し、状態に応じて呼吸理学療法、ベッド上でのトレーニング、刺激導入、離床、日常生活動作練習、アクティビティなどを実践してします。いま我々ができることは何かを常に考え、患者さまが最善の治療を受けられるよう取り組んでいます。
特に、救命救急・災害医療センターではTotal Support Team(TST)による毎朝のカンファレンスと回診を実施しております。医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、メディカルソーシャルワーカー、呼吸サポートチーム、理学療法士、作業療法士などの多職種で構成され、患者さまの経過や方針等について情報共有を行い、早期から必要に応じたリハビリテーションが提供できるようにしています。また、集中治療センターでも同様のカンファレンスを毎朝行っております。
病棟リハビリテーションでは、常に、病棟看護師とともにブリーフィング・デブリーフィングに力を入れ、安全にリハビリテーションが実践できるよう取り組んでいます。

救命救急・災害医療センター

主な対象疾患

  • 外傷
  • 脳血管疾患
  • 消化器疾患
  • 呼吸器疾患
  • 急性中毒
  • 循環器疾患
  • 熱傷など

集中医療センター

主な対象疾患

  • 食道がん術後
  • 呼吸器疾患
  • 消化器系術後
    (食道がん除く)
  • 敗血症性ショック
  • 腎泌尿器疾患
  • 神経筋疾患

3.脳神経チーム

スタッフは作業療法士4名(うちStroke Care Unit(SCU)専従1名)、理学療法士2名で構成されています。理学療法士と作業療法士はペアになって8W病棟と8E病棟に分かれて業務を行っています。
医師や病棟スタッフと頻回にミーティングを行い、多職種によるチーム医療を展開しています。より早期に関わることで患者さまの活動性低下による廃用を防ぎ、日常生活の活動能力に対し、改善を図ります。リハビリテーションスタッフが病棟に常駐しているので、病棟での実用的な日常生活活動を訓練するだけではなく、病棟スタッフやご家族にもリハビリテーションの実施方法や介助方法などの情報を共有することで、患者さま自身の能力と自立をサポートするように心掛けています。

主な対象疾患

救命救急・災害医療センター

  • 脳卒中
  • 脳腫瘍
  • 水頭症
  • 硬膜下血腫
  • 内頚動脈狭窄症
  • パーキンソン病
  • 脊髄小脳変性症などの神経難病
  • 脳炎
  • SLE
  • 血管炎
  • 関節リウマチなど
  • (SCUは脳卒中のみ)

4.整形チーム

整形チームは、整形外科病棟に併設されているリハビリテーション室を中心に、各手術方法に応じた治療計画に応じて、病棟の医師や看護師と連携し、周術期のリハビリテーションを展開しています。入院期間が比較的短い整形外科の患者さまにとって、リハビリテーションはとても重要な役割を担っております。手術の翌日より病棟看護師とともに、患者さまの痛みや全身状態に合わせて、起き上がりや車いすへの乗り移り訓練なども行います。さらに患者さまの希望に沿う生活が送れるよう、必要に応じて入浴動作の練習や床に腰を下ろす動作などの生活指導も行います。
また病棟看護師の協力のもと、患者さまごとに歩行練習や階段昇降練習などのリハビリテーションを実施しています。同じ疾患,同じ手術でも患者さまのHOPE(患者さまがしたいこと)やNEED(患者さまがしなくてはいけないこと)が一人ひとり異なるので、患者さまに合った個別のリハビリテーションを提供するよう心掛けています。

主な対象疾患

整形チーム

  • 股関節疾患の周術期
    (人工股関節全置換術後など)
  • 膝関節疾患の周術期
    (人工膝関節全置換術後,膝前十字靱帯再建術後など)
  • 足関節疾患の術後
    (アキレス腱縫合術後・前距腓靭帯再建術後など)
  • 下肢骨折の術後
    (大腿骨頸部骨折、足関節外果骨折など)
  • 脊柱疾患の術後
    (腰椎椎間板ヘルニア,頸椎後縦靭帯硬化症など)

5.心臓リハビリテーションチーム

心臓リハビリテーション(心リハ)チームは、循環器内科医師、理学療法士、看護師で構成されています。心リハは、急性心筋梗塞や慢性心不全、開心手術後の患者さまが十分な安全管理のもとで運動を行い、患者さまが体力や身体機能を向上させるために実施されます。
最近では、長期間定期的に心リハを実施すると、心臓病の再発を予防する効果があることも明らかとなっています。そのため、当院では多くの患者さまが退院後も外来で、心リハを継続できるように努めています。また、心疾患ばかりではなく、生活習慣病や血管の病気をお持ちの患者さまに対しても、運動療法や生活指導を行っています。
平成12年の心リハ開設から、心リハを受ける患者さまの数は年々増加しており、集中治療室に入室中の患者さまや重篤な状態を脱し安定した状態にある患者さまに対しても、十分な安全管理のもと、歩行や機器を用いた有酸素運動を導入しています。一方で、運動療法ができない患者さまに対しては、下肢の筋に対する電気刺激療法を併用し、身体機能の早い回復を図っています。
当院心リハチームは、日本心リハ学会認定心リハ指導士で構成され、全国心リハ指導士研修施設に認定されています。

主な臨床現場

  • 集中治療室:急性期心臓リハビリテーション
  • 心臓血管センター:一般病棟における回復期心臓リハビリテーション
  • リハビリテーション室:入院および外来患者の回復期~維持期心臓リハビリテーション

主な対象疾患

心臓リハビリテーションチーム

  • 急性心筋梗塞、狭心症
  • 慢性心不全
  • 大血管疾患(大動脈瘤、大動脈解離)
  • 末梢動脈疾患
  • 心大血管および末梢動脈疾患手術後