部門紹介 北里大学東病院

当院では、小児から高齢者まで、そして多種多様な疾患のある患者さまのリハビリテーションをするにあたり、以下の4部門(総合リハビリテーション部門、回復期リハビリテーション部門、精神科部門、回復期心臓リハビリテーション部門)に分かれて活動しています。


1.総合リハビリテーション部門

理学療法

主に、神経内科疾患・神経難病センター、小児在宅支援センター、総合診療・在宅支援センター、精神神経疾患治療センターに関わる入院患者さまに理学療法を提供しています。関わる疾患層は多岐にわたり、在宅支援から看取りなど幅広い対応が求められることが特徴です。 そのため全ての患者さまの疾患や背景など様々なご要望にお応えできるよう、各センタースタッフと連携を図りながら、理学療法を提供しています。また、退院時に適切な生活指導、環境調整などの支援が行えるよう、地域を交えたカンファレンスへも積極的に参加し、地域との連携を深めることを重要視しています。
外来では、神経内科、リハビリテーション科を主とし、診断初期のパーキンソン病に対する運動指導や運動教室開催など障害予防を目的とした関わりや、進行性疾患患者さま(筋萎縮性側索硬化症等)に対する評価・生活指導、障害を抱え生活する患者さまに対する装具・車椅子の再検討を中心に行っております。


主な対象疾患

  • パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ギラン・バレー症候群などの神経疾患
  • 重症心身障害児
  • 悪性腫瘍、慢性心不全、呼吸不全
  • 身体障害を有する精神疾患

作業療法

作業療法の対象としては、理学療法同様多岐にわたります。個々の患者さまに対して、機能訓練、日常生活動作、応用動作(家事、仕事、余暇など)に関する作業療法を行い、「その人らしい」生活の獲得を目指しています。日常生活動作では、動作練習のほか、患者さまにあった自助具の紹介・作成も行っています。また神経難病の方に対し、必要に応じてコミュニケーション機器の検討、紹介、導入は当院作業療法士の重要な役割の一つです。小児在宅支援では基本的な機能訓練や遊びを通して、お子さんの発達支援を行なっています。


主な対象疾患

  • パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症などの神経難病
  • 重症心身障害児
  • 悪性腫瘍、慢性心不全、慢性呼吸不全
  • 身体障害を有する精神疾患

言語聴覚療法(回復期リハビリテーション部門と兼務)

主な対象疾患

  • 脳梗塞や脳出血、頭部外傷などの脳血管障害
  • パーキンソン病や筋萎縮側索硬化症などの神経難病
  • 吃音症

対象障害

  • 失語症:会話やことばの読み書きの訓練を行います。より円滑なコミュニケーションが出来るようにご家族にアドバイスを行います。
  • 高次脳機能障害(注意障害、記憶障害、視空間認知障害など):主に、注意力や記憶力、視空間認知力を高めるように訓練を行います。
  • 構音障害:発声や発音の訓練を行います。舌や口唇、顔面のストレッチを行います。
  • 嚥下障害:口から食べるための訓練や、より安全にお食事が出来るようにアドバイスを行います。
  • 吃音:外来で吃音に対する発話訓練を行います。(資料をダウンロードして、ご参照ください)
    1.予約・受診方法
    2.訓練教材の請求のご案内
    3.訓練教材(目次)

2.回復期リハビリテーション部門

理学療法

回復期リハビリテーション病棟では、脳卒中や脊髄障害などによる麻痺や、骨折・変形性関節症・切断などの手術後における運動能力の低下に対して、リハビリテーションを提供し社会復帰への支援を行っています。
理学療法では、身体の障害や運動機能の低下を改善し、「寝返り」「起き上がり」「立ち上がり」「歩行」といった基本動作の回復を図ります。さらに、リハビリテーションが進み、患者さま本人が安全にできる日常生活動作が増えてきたら病棟の看護師や介護士と連携し、介助方法の指導や安静度(活動範囲)の変更を行います。過介助にならない環境を作ることで、患者さま本人の自立をサポートしていきます。
実際、運動療法によって関節可動域・筋力・協調性などを改善し、早期から車椅子での離床を図り、長下肢装具を用いた起立・歩行練習を実施しています。その他、免荷式トレッドミルなどを用い、効果的な回復を支援しています。リハビリテーションを行うにあたり義足や装具が必要な場合には、義肢装具士とともに検討し、患者さまに合ったもの選択できるよう努めています。
リハビリテーション実施後も機能障害が残る場合には、その障害とうまく付き合いながら生活する方法についてご提案させていただきます。また、ご家族の見学を積極的に受け入れ、介助指導などを通して不安が取り除けるよう努めております。

さらに退院に向け、理学療法士、作業療法士、ソーシャルワーカー、ケアマネージャー、ご家族とともに、患者さまのご自宅に伺い、家屋構造や周辺環境、生活動線の評価を行います。その際には患者さま本人も同行していただき、生活動作の確認をさせていただくこともあります。それにより退院後バリアーとなる場所(段差やすべりやすい箇所)などを確認し、福祉機器(手すりやスロープ、その他)の導入を検討し、ご提案させていただきます。実際のトイレや浴室などでご家族さまに介助方法のアドバイスを同時にさせて頂くことも可能です。

このように家庭や地域への復帰を目指し、再び安全で生きがいの持てる生活が営めるように理学療法を提供しています。


主な対象疾患

  • 脳血管疾患(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)
  • 脊髄損傷
  • 骨折術後
  • 人工関節置換術後(股関節、膝関節)
  • 義肢装着訓練を要する状態

作業療法

回復期リハビリテーションにおける作業療法では日常生活動作の再獲得をはじめ「上肢・手の機能向上」、「在宅復帰」、「社会復帰」、「生きがいや趣味活動の再獲得」を中心に目標を掲げております。 急性期病院に引き続き更なる上肢機能改善を図るために、電気刺激療法や促通訓練を併用した集中的な上肢機能訓練を行います。また、在宅復帰を想定し日常生活に必要な活動(食事、更衣、整容、入浴、トイレ、家事動作など)の指導や訓練を行います。
特に着替え、トイレおよび入浴などの活動については、ご自宅の環境を想定し訓練室や病棟の環境下で訓練を行います。調理動作については当院の1階リハビリテーション室に調理室が併設されており、実際の材料を用意し、下ごしらえなどの包丁動作から火を使った調理動作まで訓練が行えます。さらに、職場復帰のために必要な訓練(公共交通機関の利用のための外出訓練やパソコン入力など)や生きがいや趣味的な活動(編み物、革細工、園芸など)の作業的な活動も取り入れております。
自宅退院が近づいてきましたら、必要に応じ実際に自宅環境を見させていただき、退院後の生活に必要な住環境の整備や福祉用具の提案を理学療法士やソーシャルワーカーなど他職種と連携を図り、取り組んでいます。


主な対象疾患

  • 脳血管疾患(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)
  • 脊髄損傷
  • 多発性神経炎(ギランバレー症候群など)
  • 多発性硬化症
  • 脊椎の神経、筋または靭帯損傷

3.精神科作業療法部門

精神科作業療法は精神科病棟に入院中の方、退院後の方の社会復帰のサポートを主に行っています。病棟内では、病気の回復段階にある患者さまでも参加しやすい手軽な運動プログラムや、リラクゼーションのプログラムを看護師や臨床心理士とともに行っています。 再発を予防するために病気の理解を深めていく「心理教育」や服薬についての勉強をグループで行う「服薬SST(social skills training)」も薬剤師等とともに行っています。
本来患者さまが持っている元気な力を引き出すきっかけ作りとして「回想法」なども取り入れたグループ活動もしています。
精神科作業療法室では手工芸を中心としたプログラムも毎日実施しています。「何か」に取り組むことで自分のエネルギーの回復に気づいたり集中力を高めたり様々な目的を持って皆さん熱く取り組んでいます。
精神科作業療法室は精神科病棟の奥で目立たない場所ですが、参加されている患者さまの活き活きと輝く姿が見られる場所です。


主な対象疾患

  • 統合失調症
  • うつ病
  • 双極性感情障害
  • 神経症
  • 強迫性障害
  • てんかん
  • 器質性精神病
  • 認知症
  • 精神発達遅滞
  • 発達障害
  • 摂食障害
  • 適応障害

4.回復期心臓リハビリテーション部門

回復期心臓リハビリテーション部門は、北里大学東病院心臓二次予防センターの中の一つの部門として運営しています。
心臓二次予防センターは急性期治療・入院治療を行う「北里大学病院心臓血管センター」と安定した患者さまの定期的通院・処方などを受け持つ「かかりつけ医(ホームドクター)」の間を取り持つ地域医療連携システムとして機能しており、安定期の患者さまの年1回のハートチェックやかかりつけ医が対応できない場合の受診相談などを受け持っています。 回復期心臓リハビリテーション部門では、心臓二次予防センター登録中の回復期・維持期にあたる心疾患患者さまや、北里大学病院での急性期心臓リハビリテーションを終了した患者さまを対象としています。
内容としては、有酸素運動を中心とする運動療法の実施とともに、血圧管理・体重管理・減塩・運動習慣・内服状況など包括的な管理・指導プログラムを実施することで再発予防につとめています。また、定期的な運動機能測定を実施することでリハビリテーション継続の効果判定を行っています。
東病院の回復期心臓リハビリテーション部門の特徴としては、入院治療などで厳重な管理がなされている急性期の患者さまと比較すると、自分なりの生活リズムを再獲得されている方が多いことです。そのような患者さまに対して、医師・看護師・管理栄養士などと協力しながら行動変容を促すアプローチを行っています。

主な対象疾患

  • 心筋梗塞、狭心症
  • 冠動脈バイパス術後、開心術後
  • 慢性心不全
  • 末梢動脈疾患