北里大学病院臨床検査部では、糖尿病診療において多職種チームの一員として臨床検査技師が参画しています。臨床検査技師は、検査データを通じて「見えない病態」を可視化し、患者さんが自らの状態を理解し、主体的に療養生活を送れるよう支援しています。当部には糖尿病療養指導士(CDEJ)が在籍しており、医師・看護師・管理栄養士・薬剤師などと協働しながら、検査を通じた専門的支援を実践しています。
糖尿病療養指導
糖尿病療養支援における臨床検査部の取り組み
外来糖尿病教室
外来患者さんを対象に、医師およびメディカルスタッフが糖尿病の病態や治療法をわかりやすく解説する教室を定期的に開催しています。臨床検査技師は、治療経過における検査の意義や各検査項目(血糖・HbA1c・尿検査など)の見方について説明し、検査結果を日常生活の振り返りに活かすサポートを行っています。
糖尿病教育プログラム(入院プログラム)
入院患者さんを対象とした教育プログラムでは、生活習慣・食事療法・運動療法・薬物療法など、糖尿病治療の基本について多職種が協働して指導を行っています。臨床検査技師は、血糖やHbA1c、腎機能、脂質などの検査値をもとに病態の理解を深める説明を行い、数値の変化を「ご自身の行動の結果」として捉えられるよう支援しています。
自己血糖測定(SMBG)指導
自己血糖測定を導入する患者さんに対して、測定器の操作手技や注意点の説明を行うとともに、測定データを日常の血糖管理にどう活かすかを具体的に指導しています。また、測定器の精度確認や機器管理にも臨床検査技師が関与し、安全で正確な自己測定の継続を支援しています。
診察前検査相談
診察前の外来患者さんに対し、検査結果の見方や病態との関連について個別に説明しています。検査値の変動要因をともに考え、生活習慣の振り返りにつなげることで、行動変容を促すサポートを行っています。
持続グルコース測定(CGM)の導入・支援
外来でCGM(持続グルコースモニタリング)を導入する際、臨床検査技師がデバイス操作や注意点を指導しています。また、CGMやインスリンポンプ使用中の患者さんに対しては、データの解析結果を事前に出力し、医師・看護師とカンファレンスを実施。結果に基づき介入のポイントを検討し、診療の質向上に貢献しています。
糖尿病週間行事
11月14日の「世界糖尿病デー」に合わせ、神奈川県県央地区の医療施設と連携して、一般市民を対象とした公開講座や啓発イベントを開催しています。臨床検査技師もスタッフの一員として参加し、検査を通じた健康啓発や予防活動に取り組んでいます。
さがみ会(患者会)支援
糖尿病患者さんとそのご家族、医師、メディカルスタッフで構成される「さがみ会」では、勉強会や情報交換会、ウォークラリーなどの活動が行われています。臨床検査技師も運営サポートや講師として関わり、患者さん同士の学びと交流を支えています。

