先輩からのメッセージ

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鈴木綾子先生平成23年卒

 私は平成23年北里大学医学部を卒業後、北里大学病院で初期研修を行い、平成25年4月に北里大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科に入局しました。

 耳鼻咽喉科は耳・鼻・咽頭喉頭・頭頸部外科・めまいと分野が幅広く、外科的と内科的要素があり、非常に専門性が高いのが魅力だと思います。

 入局前より耳鼻咽喉科医になることは決めていましたが、どこの医局に入局するかは迷いました。研修医で回った時、ここの耳鼻咽喉科の先生は日常診療に真摯に向き合い、また自らの技術を高めようと日々鍛錬している姿をみて、北里大学の耳鼻咽喉科に入局しようと決めました。

 私は一人入局で、同期が不在な状況でしたが、先輩医師が基本的な事から教えて下さり、不安を感じることはほとんどありませんでした。

 ここの医局では、病棟医(後期研修医)の1年目から外来診療に積極的に参加しています。手術は扁桃摘出術や鼓膜チューブ挿入術など小さな手術から、腫瘍(主に良性腫瘍)の手術まで幅広く担当しており、若いうちから幅広く鍛錬できることがよい点です。

 現在は、気づけば耳鼻咽喉科医4年目となり、チーフレジデントをさせて頂いています。病棟患者の把握や他科よりの相談の窓口など行い、日々が過ぎるのがあっという間に感じます。その中でも、回ってくる研修医の先生には病棟処置や手術に参加できるようにし、耳鼻咽喉科の楽しさを感じてもらえたらと思います。

 2016年2月から山下拓新教授をお迎えして、医局の雰囲気も新しい事やいいと思う事は取り入れようという雰囲気になっています。

 興味のある方は是非見学にいらっしゃってください。ご連絡お待ちしています。

籾山香保先生平成24年卒

 平成24年卒の籾山香保です。

 私は、北里大学卒業後、母校の大学病院で初期研修を行い、2014年度に北里大学 耳鼻咽喉科・頭頸部外科に入局しました。もともと、電子カルテの前でじっくり悩むよりも、実際に手を動かしているほうが好きだなーというのもあり外科系に進もうと考えていました。中でも、生活に関わる臓器を扱うことや、機能温存する手術に興味がありました。耳鼻科領域には、聴覚・嗅覚・味覚・嚥下・平衡覚など、なくても生きていけるけれどなかったら生活の質が下がってしまう臓器がたくさんあります。より快適に生きるためにちょっと手助けになる手術をさらっと、また命に関わる癌の手術でも機能温存や整容面への配慮も忘れない先輩医師の姿をみて、かっこいいなーと思いました。私の場合は、父もそんな先輩医師の一人だったことも、耳鼻科を選んだきっかけかもしれません。耳鼻科は、いわゆるマイナー科であり、医療番組で主役になることはありません。その反面、“この科にしかできないこと”がたくさん詰まっていて、分野も多岐にわたります。当科では、各分野にベテラン医師が在籍しており、私たち後期研修医(病棟医)は3~6か月ごとに専門外来をローテートします。それぞれ、細やかな指導を受けられ、専門性の高い手術を執刀させていただくこともあります。また、これとは別に入局1年目から一般外来や病棟業務も担当します。一般外来では、最初は自分で診察して診断・治療にあたることに不安を感じることもありましたが、先輩医師とチームとなっておりしっかりしたバックアップのもと1歩ずつ成長していることを実感できます。病棟業務では、炎症から癌化学放射線療法にいたるまで様々な患者さんを担当し、内科的な治療や手技も必要となるため初期研修医時代の経験も必要となります。

 さて、仕事と少しはなれて…。医局についてです。私のような北里純粋培養かつ実家が耳鼻科という人もいれば、他大学出身の人、他病院で初期研修を行った人、実家が他科の人、そもそも医療と関係ない家業の人…とバックグラウンドは様々です。しかし、人数が少ない(!)ということもあり和気あいあいとした雰囲気です。何か困ったことがあればチーフレジデントでも、主治医でも、医局長でも、教授でもすぐに相談ができ、一緒に悩んで解決方法を探ってくれます。悩んだ後は、ぱーっと飲み会になるのもしばしば…というのは当科ならではかなーと思います。

 仕事のこと、医局のこと、なんとなく伝わったでしょうか。少しでも、興味を持っていただけたなら、まずは見学にいらして私たちの日常を覗いてみてください。いつでもお待ちしています。

著者鈴木下段右端, 籾山下段右から2番目
(著者鈴木下段右端, 籾山下段右から2番目)

波多野瑛太先生平成26年卒

著者左 (著者左)

 みなさん、はじめまして。平成26年卒の波多野瑛太と申します。私は日本大学を卒業後、市中病院で初期研修を行い、2016年4月より北里大学の医局に入局させて頂きました。現在は病棟、手術を中心に外来など充実した日々を送っています。研修医の先生や耳鼻咽喉科に興味を抱いている方に少しでも興味を持ってもらえるように、一日の流れを簡単に紹介させて頂きたいと思います。朝は病棟の患者様の状況を把握し、異常を認めれば主治医の先生と治療方針の確認や修正を行います。その後、手術室や外来へ向かい執刀や外来業務を行います。午後は患者様を処置室で診察します。1週間に1度、山下拓教授による教授回診もその際に行います。入局してから執刀できるまでは長い期間を要すると思っていたのですが、北里大学では自分が担当した患者様や外来で診察した患者様は自分が執刀できるようなシステムを取っています。そのような点も僕が北里大学を選んだ理由の1つです。また、週に1度、全医局員による合同カンファレンスがあり、手術困難な症例などのプレゼンテーションを行います。全ての業務を終えてからも医局員同士で意見交換もを行ったりしています。その他にも、専門外来を3ヶ月ごとに回り、学会発表もたくさん経験できる様なプログラムを組んでいただきました。

 また、山下拓教授が以前仰っていた「一人前の耳鼻咽喉科医、頭頸部外科医に育てたい。」という言葉に感銘を受け、日々精進していけるように励んでいます。北里大学は環境も素晴らしく、耳鼻咽喉科医として修練に集中できる絶好の場と感じています。

 以上、わかりにくいところも多々あると思いますが、1年目としての流れを列挙してみました。少しでも耳鼻咽喉科領域に興味がある方は是非とも見学にいらしてください。医局員全員で歓迎いたします。

中川都先生、貴之先生平成22年卒、平成20年卒

 私たちは北里大学を卒業後、そのまま大学に残り耳鼻咽喉科に入局しました。夫が1年先輩ではありますが、お互いの症例を提示し合ったり手術手技などの検討をすることもありました。もちろん諸先輩方からたくさんの指導を頂いたのが前提ではありますが…。私が入局2年目に結婚式を挙げた際、夫は関連病院に出向中でしたが上司の配慮もあって新婚旅行のための休暇をもらいました。また入局3年目の出向中に妊娠をした際は、当直をしなくてすむようにと上司が代わってくれましたし、その後出産・育児で約1年の休暇をもらって職場復帰する時も、子どもの急病で仕事に穴を開けても誰かが代われるようにと、教授・医局長が外来や手術の日程を考慮してくれ、病棟医もサポートしてくれています。勤務時間も当直はなく保育園の送り迎えに合わせて時短勤務のような形にさせてもらっています。このように、医局員のお祝い事には積極的に祝福ムードに、子を持つ者が働くとなったら全力でサポートする、というのがこの医局のいいところではないでしょうか。将来的には子どもを育てながらも働きたい、と考えている皆さん、山下教授の下、一緒に一流の耳鼻科医を目指しましょう。

松木崇先生平成18年卒

松木崇先生集合写真

 平成18年卒の松木崇といいます。

 初期研修も母校の北里大学で行いましたが、耳鼻咽喉科、特に頭頸部外科に興味があった私は初期研修の選択も可能な限り耳鼻咽喉科を選択しました。北里の耳鼻咽喉科は、やる気さえあれば研修医でもたくさんの手技や手術、興味深い症例の受け持ちなどを経験させてもらえるので、同年代の医師の中でも特に多くの臨床経験を積むことができたと思います。そういったシステムに加えて医局の雰囲気の良さもあり、迷わずそのまま入局を決めました。

 耳鼻咽喉科には私が専門にしたいと思っていた頭頸部外科だけでなく、難聴、めまい、鼻、音声、嚥下など多くの分野がありそれぞれが関連していることが多いため、最終的にどの分野を専門にするにしてもまずは万遍なく学んでおくのが望ましいと思います。北里では入局後、一般外来で初診を含めて多くの症例を診るのと同時に、専門外来も数か月ごとにローテーションできるため、耳鼻咽喉科医としてバランスよく経験を積むことができました。

 入局後2年間でひと通りの経験を積んだ後、私は大和市立病院に出向しました。外来や手術の内容も大学とは異なり、特殊なものが無い代わりに基本的な手技を数多く経験することができました。また大学での2年間で万遍なく学んだことを生かすことができた1年間でした。

 さて、本来はその後北里に戻るはずだったのですが、そこで私は悩みました。頭頸部外科医として最先端の環境で多くの経験を積みたい、そして頭頸部の再建手術(腫瘍と共に切除した部分を別の組織で作り直す手術)で、癌を治すだけでなく嚥下や音声といった機能も残せる技術を身に着けたいという思いがあったからです。そのことを教授に相談すると、現在の職場である国際医療福祉大学三田病院頭頸部腫瘍センターへの国内留学を勧めていただきました。

 ここでの毎日は非常にハードですが、やりたかったことが思う存分できる環境です。あっという間に5年が過ぎました。本来は3年程度ということで出てきたのですが、私の我儘で延長させていただき、おかげで臨床においても研究においても、満足のいく成長ができたと思います。修行のために長く留学はしましたが、私は北里の耳鼻咽喉科が大好きですし、いよいよ来年は母校に帰って留学先で学んだことを還元しようと思っています。

 北里大学の耳鼻咽喉科は、私のようにやりたいことが偏った医局員も大事にしてくれますし、留学で新しい技術を導入することにもためらいがない、懐の深い教室です。

 幅広い分野の知識や技術をバランスよく身に着けた医師にもなれますし、聴覚、嗅覚、平衡感覚、嚥下、音声など耳鼻咽喉科領域にみっちりと詰まった感覚や機能を守る専門分野に特化した医師になることもできます。もちろん私のようにごりごりの外科医になって生命に深く係わることもできます。

古木省吾先生平成24年卒

著者下段右から2番目 (著者下段右から2番目)

 こんにちは、私は平成24年卒の古木省吾と申します。
川崎医科大学を卒業後、初期研修から北里大学病院で働かせて頂いています。

 そもそも、なぜ?耳鼻科に入局したかと言いますと、きっかけは学生実習の時にありました。

 学生実習の際に耳の手術(おそらく真珠腫性中耳炎の手術)を見学し、繊細でスマートな手術だなぁっと思ったことが始まりでした。また、外来見学の際にも耳鼻科の医師は座って診察するだけでなく、その場で処置を行うなど、外来がまるで小手術のように見えて、私にはとても魅力的に思えたのです。つまり「手術も外来もしっかりできる科」であるため入局を決めました。

 研修医2年目で3か月耳鼻科を研修させて頂きました。
研修すればするほど、耳鼻科に興味が湧き入局することを決意しました。

 このメッセージを読んで下さっている方には北里大学出身でない方もいらっしゃるかもしれません。他大学の先生方で一番気にされていることは、他大学でも馴染めるのか・・という点だと思います。当科に関してはまったく気にする必要はありません。実際に私もそうですが、様々な大学の先生方が上級医はもちろん後輩にもいます。大学の隔たりを感じたことは今までに一度もありません。

 後期研修の内容ですが、入局一年目から初診外来を任されます。やはり見学だけでは身にはなかなか入らないと思います。実際の患者さんと向き合うことで真の実力を付けられると思います。しかし、始めから一人では心配と思うかもしれません。そこは安心して下さい。外来では必ず、ベテラン上級耳鼻科医が隣のブースもしくは後ろにいます。外来中に必ず相談できる環境です。どの先生方も快く指導して下さいます。私の場合はさらに外来終了後に、病棟のチーフにも外来の振り返りをしてもらっていました。(他の病棟医も同じだと思います。)これを繰り返すことで、耳鼻科医としての知識をドンドン吸収できる環境になっています。また3か月ごとに専門外来を研修します。専門外来には腫瘍外来や難聴外来、喉頭外来、鼻外来、めまい外来、小児外来など様々な分野があり、それぞれの専門知識を深めていきます。

 手術については、頭頸部腫瘍や耳科手術など多岐にわたっています。自分で手術を予定した患者さんの場合は、自分で説明して執刀します。その際にも必ず上級医の先生に指導して頂き、研鑽をつみます。このように当科は一生懸命診療をこなしていくと、とても忙しく、1週間があっと言う間に終わってしまいます。そのくらい充実した日々を過ごせます。しかも、雑務に追われるのではなく、日々一人前の耳鼻科医になるために必要な知識と技術を学ぶ環境が当科にはあると私自身実感しています。

 休みも夏休み1週間、年末休み、その他年に2回連続3日間の休みをとる環境があります。
まずは、ぜひ見学にきてください。そしてぜひ、病棟医として一緒に頑張りましょう。

木村朱里先生平成20年卒

木村朱里先生

 私は昭和大学出身、平成20年卒の木村朱里です。

 一人でも手術ができ子供からお年寄りまで幅広く診療できる耳鼻科に魅力を感じ入局を決めました。

 1年目は大学病院で先輩方について多くの疾患・手術を経験しました。チーム制で患者さんを診ており病棟医同士も仲良く(仕事でも飲み会でも?)互いに協力しあい、和やかな雰囲気はピカイチです。2年目には学生時代からの念願だった成育医療センターに1年間研修へ行かせていただきました。小児医療に携わる皆がやる気に満ちている環境でとても刺激的で楽しい日々でした。

 入局4年目になると、大学の病棟チーフとしての嵐の数ヶ月が待っています。病棟を把握したり後輩も増えて中間管理職的な仕事をいかにこなすかが大切になりますが、医師としてだけでなく社会人として勉強になる経験でした。

 5年目に専門医試験を受験し、この勉強期間を通して改めて臨床だけでなく専門的にもっと深く知識をつけたいという思いに至り、将来像を考えて大学院を希望したところ、山下教授より別の大学へ国内留学し研究をやってみてはというお話を頂きました。今まで足を踏み入れていなかった喉頭や腫瘍の分野で、この機会を与えてくださった教授にとても感謝しています。チャンスを活かせるかは自分次第なので、10年後の自分の夢に向けて頑張りたいと思います。

 もし興味を持ってくださったら、ぜひ耳鼻科に気軽に♪いらしてください。暖かい人柄の医局員ばかりなので全く心配はいりません。

 入局後は大学に何年いるか、いつ出向するかなど様々な道があると思いますが、どこに行ってもしっかりとした指導を受けられ、有意義な仕事ができると思います。その先の未来を見据えて、自分の道を探していってもらえればと思います。