診療活動

北里大学病院血液浄化センターは、神奈川県北部、東京都南部地域の腎疾患治療、とりわけ腎不全診療の中核施設として機能しています。

腎不全診療は、透析療法を必要としない保存期腎不全の診療、透析療法への導入、維持血液浄化療法、CAPD療法、腎移植と多岐にわたり、それぞれが連携しながらも独自の技術を築いて参りました。

透析期慢性腎不全診療は、安定した維持透析期が長期にわたるので、高度な診療を必要とする部分を大学病院血液浄化センターが担当し、維持透析療法の部分を近隣の血液浄化センターが担当することで機能分化しています。

即ち、大学病院血液浄化センターの診療の主要な役割は、新規透析開始患者の教育と診療、多彩な合併症を持つ腎不全患者の管理、近隣透析施設で長期維持透析中に発生した合併症の治療、腎移植などとなっています。

透析患者の高齢化により脳・心血管障害、視力障害、歩行障害、痴呆を伴う方が増加しています。また、長期の維持透析に伴う低血圧症、骨・関節疾患、動静脈シャントのトラブルなど、問題解決に時間を要する例が増加しています。今日の腎不全診療は、全人的診療を必要としており、臨床各科からの集学的支援が重要となってきました。

一方、医療費の制約の中で、増加する腎不全患者に高度で安全な医療を提供する為には、診療の安全性と効率化を追及する必要性が生じています。時代の要請に対応した透析医療を確立すべく努力して参ります。

診療内容とその推移

新規血液透析導入患者の高齢化、糖尿病性腎不全患者の割合の増加、長期維持透析に伴う合併症の増加が近年の特徴です。

歩行障害、意識障害、痴呆を伴う方の増加に伴い、安全に特段の配慮が必要となってきました。この結果、医師、看護師、技師の仕事量が増加し、密度の高い診療が展開されています。このような状況のために、各職種間の緊密な連携が重要となっています。

モーニング・カンファレンス

血液浄化センターでは、モーニングカンファレンスを毎週火曜日と水曜日の早朝に行なっています。診療各科の持つ情報と要請を血液浄化センタースタッフに伝えて、安全で効果的な血液浄化療法を展開するための方針を決定しています。

北里大学病院血液浄化センター

〒252-0374 
神奈川県相模原市南区北里1-15-1
TEL 042-778-8111㈹ FAX 042-778-9371