その他の活動

ラダー勉強会

新人講習会

病院平面

反復練習

 ラダー勉強会では、ME部内のスタッフへ知識向上や技術習得を目的に教育を行う場として活動しています。主に、通常業務でのOJT( on the job training)では指導しきれない項目に対して通常業務外で行うOFF-JT(off-the job training)で指導する場を設けて教育を行っています。
項目内容としては評価表に基づき、入職してからの6ヶ月、1年、1.5年、2年、2.5年、3年、3.5年、4年達成目標の項目を部門ごとにわけた座学教育やシュミレーショントレーニング(ECMO・IABP導入過程など)を行っています。
 1年間を通して、4月~10月までの期間を6ヶ月・1.5年・2.5年・3.5年達成目標項目を、11月~翌年3月までの期間を1年・2年・3年・4年達成目標項目にわけ、各対象者をピックアップし、各部門リーダー・サブリーダーへ講師を依頼し、30分から90分程度の勉強会を開催しています。
 新しい取り組みとして今年度より1年目のスタッフに対して夜勤・遅番業務に入るにあたり、返却台数の多い機器の日常点検やCRRTのプライミング、人工呼吸器セットアップなどの項目を業務時間内に反復演習を行い、業務取得を目指した教育を行っています。
 受講したスタッフより、「勉強会に参加することで不明な点を明らかにすることができ、ふだんなかなか聞けなかったこを、質問し解決することができた」、「シュミレーションをしたことで緊迫した現場のなかでもやるべきことがしっかりできた」という意見が多くあがり、スタッフの理解度を深める良い場として勉強会を今後も開催していきます。

新人研修項目

・報連相について
・患者確認、ダブルチェックについて
・コンピュータ関連システムについて
・ME-TOMASSについて
・感染管理について、手洗い講習会
・トランスデューサ組立て・プライミングについて
・薬剤の吸引方法と清潔操作

【前期項目:4月~10月】
〇6ヶ月目
薬剤の取り扱い・採血方法について
鉗子操作方法について
ウォッシャー使用方法
輸注・輸液ポンプについて
チャットワークについて 使用方法 個人情報取り扱いについて
機器管理 VADについて HMⅡ、Ⅲ、Jarvik、HVAD基礎、体外式VAD(VCT-50x)
IVR 心電図 血圧波形について 波形読み方
集中治療 ラウンド点検の意味について
IVR IVR業務について
オペ室 麻酔器について
集中治療 電極センサ Trdについて 心電図電極・Trd・フロートラック・ビジレオ、(SG CCO SVO2測定原理)小児Aライン接続関係
機器管理 輸注・輸液ポンプ、日常点検
機器管理 E500 HFT 日常点検 セットアップも含む
機器管理 SCD 流量計日常点検
オペ室 早番・遅番業務について 手術前に行う機器確認含む
オペ室 超音波手術器について 超音波凝固切開装置と超音波吸引装置について
オペ室 LEVEL 1、HL90について 産科病棟においても準備依頼あり  緊急時対応
集中治療 保育器について 保育器構造について
機器管理 在宅人工呼吸器について 呼吸器 回路構成について
機器管理 無線・有線モニタについて
オペ室 モニタ関連について TOF ICP rSO2測定原理
血液浄化 バスキュラーアクセスについて
血液浄化 血液透析療法について
IVR 体外式PMについて 体外式PM
機器管理 USN ネブモ


〇1.5年目
人工心肺 人工心肺について(概論) 人工心肺
人工心肺 人工心肺記録について 希釈率など 組成含み
集中治療 IABPについて(基礎 トラブル対応)
集中治療 IABPについて(トラブル対応)
集中治療 ECMOについて(概論) ECMO
集中治療 人工呼吸器について その③ HFO
集中治療 部門システム・ベッドサイドモニタについて ACSYS ORSYS フィリップス 日本光電 分娩監視装置(ネットワーク系含む)について
人工心肺 体外循環について その④ 小児用ECMO準備 成人仕様との比較
血液浄化 エンドトキシン除去療法について
オペ室 手術室業務について ダヴィンチ 心外以外の術式・手術器具・内視鏡など
集中治療 各人工呼吸器の特徴 周産母子の呼吸器の特徴
IVR エキシマレーザー ローターブレータについて


〇2.5年目
IVR 在宅について 環境調査など VAD関連含めた内容 バリアフリーや電源系統など
IVR 恒久的PMについて  恒久的PM、遠隔モニタリング総論


〇3.5年目
技師長 技師長講義(4年目を迎えるにあたって) 4年目を対象に実施


【後期項目:11月~翌年3月】
〇1年目
集中治療 人工呼吸器について その① 基礎 それぞれの特徴 運用方法 ネブライザ 人工鼻
機器管理 NPPVについて
集中治療 VADについて(基礎 トラブル対応) 体外式VAD(EXCOR)
集中治療 人工呼吸器について その② グラフィックモニタについて
機器管理 アークティックサンについて
集中治療 保育器について 定期点検方法
集中治療 人工呼吸器回路交換について
集中治療 人工呼吸器の移動介助 Carina、V系
集中治療 ECMOプライミング ECMO回路操作について(採血・補液・脱血側) 脱血不良時の対応、緊急時手回し対応等の演習
集中治療 NO療法について 
IVR IVUS/OCTについて
集中治療 Impellaについて 手技も含む
IVR 除細動器について
オペ室 眼科OPEについて


〇2年目
人工心肺 ORSYSについて 記録方法 コスト入力について
集中治療 CRRTトラブル対応
人工心肺 カニューレについて マニュアルに従ったカニューレ選択と特性と特徴について
機器管理 VADトラブル対応 体外式VAD(VCT-50x)
人工心肺 人工肺の特徴、特性について
人工心肺 リザーバー、フィルターの特性・特徴について
集中治療 N2について
血液浄化 血漿交換について
血液浄化 水処理
血液浄化 穿刺について
血液浄化 出張透析療法について


〇3年目
オペ室 電気メスについて
IVR EPS支援装置について
オペ室 レーザーについて
集中治療 ECMO管理
血液浄化 DFPPについて
集中治療 小児ECMOプライミング
IVR 不整脈症例について
機器管理 植え込みVAD 緊急対応について システムコントローラー交換等
IVR ICD、CRT、SICDについて

 

 

安全対策

受付

危険予知トレーニング

ダブルチェックの実技テスト

 安全対策係はME部の係活動としてメンバー11名で構成されています。臨床工学技士の業務の中で各部署での機器のトラブル対応は重要で、その時の対応だけではなく、今後の再発防止の対策、さらにはそれを全スタッフへ周知することが必要です。当院では以前から「機器トラブル対応記録」という共有ツールを用いてすべてのトラブルの記録と共有を行ってきました。それをさらに有効活用すべく、安全対策係は膨大なトラブル記録を見直し解析し、部内の安全対策を促進することを目的としています。
 具体的な活動内容としては大きく3つあります。1つ目は部内または他部門への機器トラブルに関する情報の広報活動です。2つ目はトラブル記録を基にして、業務に必要なマニュアルの作成または既存のマニュアルへの追記等です。3つ目はKYTの勉強会やトラブル対応に特化した実技指導を含めた教育活動です。それぞれの特徴を活かした活動を通して安全対策を行っています。

部内RST


待合室

人工呼吸器チェックリストの作成

 部内RST係活動を紹介します。当院で使用している様々な種類の人工呼吸器に関するマニュアルやチェックリストの作成やインシデント対策などを主に行っています。

・人工呼吸器指示票・安全観察チェック表
全人工呼吸器と一部の酸素療法について、医師からの指示を記載する指示票、人工呼吸器使用中に看護師が使用する安全観察チェック表の作成を行っています。指示漏れのないように、モードによって変化する設定項目をわかりやすく表記したり、各人工呼吸器の特徴に合わせたチェック表の作成をしています。


・機器点検の点検表や点検マニュアル作成
 臨床工学技士が定期点検や日常点検、使用前点検の際に使用するチェックリスト、点検表、点検マニュアルなどを作成しています。臨床工学技士が点検しやすいよう効率的な点検方法や、見落としやすい点検項目などを重点的に確認できるような方法を考えています。また、当院ME部では文書マニュアルだけでなく動画マニュアルの作成を行っており、部内RSTでも人工呼吸器に関するマニュアルは動画でも作成しています。これから初めて点検を行う若手スタッフなどの教育に役立てています。

・特殊人工呼吸療法や移動介助のチェックリスト・マニュアル作成
 当院では人工呼吸器を使用しながら、リハビリや検査などの院内移動、救急車やドクターカーでの他院搬送を行っています。また、NO療法や低酸素療法の特殊人工呼吸療法を行っている患者様が検査室や手術室と病棟とを移動する間などで、治療を中断することなく移動できるようにサポートしています。経験の浅いスタッフでも安全に治療が行えるよう、チェックリストやマニュアルを作成しています。

部内ICT


診察室

5S活動

ラウンド点検

 部内ICTはメンバー11名で構成されています。感染管理室、また院内ICTやリンクスタッフと連携を取り、部内の感染対策、啓蒙活動、マニュアル整備などを行っています。

○ミーティング
月に1度メンバーで集まり、ミーティングを行っています。院内ICTやリンクスタッフからの情報を共有、メンバー活動の進捗状況、啓蒙活動などの内容について、協議検討を行っています。

○ラウンド
月に1度部内ICTメンバー2名で、ME部が業務を行っている、ME機器整備室、手術室、人工心肺、EICU、周産母子ME、IVRセンター、血液浄化センター、東病院の各部署をラウンドしています。ラウンド時に改善できるときは実施、感染管理室などからアドバイスをもらい改善を行うこともあります。

○啓蒙活動
ポスター掲示やメール配信で、流行の感染症や、新しい感染情報、ラウンド結果などの啓蒙活動を行っています。新人の入職時期などは、手指消毒のタイミングについてのポスターを掲示し、時季や流行に合わせた啓蒙活動を行っています。

○その他の活動
部内での感染に関するマニュアルの作成や見直しなどの整備、スタッフの手指衛生実施調査や、学生実習での健康チェック表集計などを行っています。