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北里分娩Q&A
Faq

産科全般Q&A

Q1.年間分娩数はどの位ですか?
A1.年によって増減しますが、分娩数は年間約1000件です。
Q2.ハイリスク妊娠しか受け入れていないのですか?
A2.合併症のある母児を積極的に受入れていますが,リスクのない妊婦さんも受け入れています。
Q3.分娩制限を行っていますか?
A3.制限はありません。希望のある方を受け入れています。
Q4.無痛分娩を行っていますか?
A4.行っています。年間350~400件が無痛分娩で経腟分娩の60-70%にあたります。詳しくは無痛分娩Q&Aをご覧ください。
Q4.夫立会い出産を行っていますか?
A4.合併症のない自然分娩の方に限って行っています。詳しくは立会い出産に関するQ&Aをご覧ください。
Q6.母児同室はいつからですか?
A6.分娩当日から母児同室を行っています。産後の状態によっては赤ちゃんをお預かりします。
Q7.母乳育児を希望していますが産後すぐに授乳はできますか?
A7.産後の母児の状態によりますが、分娩室での授乳や部屋に戻った直後の授乳が可能です。
Q8.双胎経腟分娩を行っていますか?
A8.条件を決めておこなっています。詳しくは外来主治医に相談してください。
Q9.帝王切開術後の経腟分娩を行っていますか?
A9.条件を決めておこなっています。詳しくは外来主治医に相談してください。
Q10.里帰り出産はできますか?
A10.受け入れています。合併症がなければ妊娠32-33週頃,当院での妊婦健診をお受けください。合併症がある場合には,里帰りの時期をかかりつけの医療機関にご相談ください。
Q11.分娩費用はいくらですか?
A11.お産の概算についてをご覧ください。不明点がございましたら、医事課総合カウンター入院会計窓口にお問い合わせください。

立会い出産に関するQ&A

ご夫婦が主体となる 夫立会い出産
~安心・安全・快適な出産を目指して~

私たちの施設では立会い出産をおこなっています。
赤ちゃんの誕生をパパとママで迎えられるよう,スタッフ一同応援します。

Q1.立会い出産を希望しています。誰でも立会いは出来ますか?
A1.安全なお産をしていただくために条件を決めています。
●産婦さま側の条件●
  • ① 陣痛開始の時期が概ね妊娠37週を越えている
  • ② 自然分娩希望で、分娩方法が経腟分娩である
  • ③ 重い合併症がない
  • ④ 両親学級2と両親学級3を受講し、助産師外来を受診している
●立会い対象者の条件●
  • ① 産婦さんのご主人、もしくはそれに相当する関係にある方
  • ② 両親学級2と両親学級3を受講し、助産師外来を受診している
    分娩中,スタッフの指示に従っていただける方。分娩室では写真撮影並びにビデオ撮影は可能です。ただし携帯電話の分娩室への持ち込みはご遠慮下さい。また分娩時の動画や写真をSNS上に投稿することはお断りしています。
Q2.立会い出産希望ということは誰に伝えたら良いですか?
A2.妊娠22週を超えたら産科主治医に相談ください。通常の妊婦健診をおこないながら,立会い出産の準備をします。
Q3.立会い出産できない場合はどんな時ですか?
A3.
  • ①無痛分娩、帝王切開術
  • ②分娩誘発・促進を行う場合
  • ③分娩経過中に母体・胎児の状況が急変し緊急の処置(緊急帝王切開術など)を行う場合
Q4.両親や上の子は立会えますか?
A4.ご主人のみで、お子様や他の方の立会いはできません。
Q5.費用はかかりますか?
A5.別途費用はかかりません。
Q6.立会い出産希望での助産師外来では何をしますか?
A6.パンフレットを用いて準備や入院からの流れについて説明します。また同意書をお渡ししています。
Q7.里帰り出産でも立会い出産は出来ますか?
A7.条件を満たしている方は立会い出産できます。妊娠33週までには当院の産科外来を受診してください。
Q8.入院時から 分娩室で過ごしますか?
A8.入院時はご主人の付添のために個室へご案内します。病室にてご夫婦で過ごしていただき、お産が進んできましたら分娩室に移動します。

ご不明な点がある場合は、妊婦健診の際に産科外来・保健相談室まで起こし下さい。

無痛分娩 Q&A

(2022年9月現在)

Q1.無痛分娩を受けたいのですがどうしたらよいですか?
A1.当院では、無痛分娩を希望される方には原則として月1回、母親学級の1つとして開催している「無痛分娩説明会」へご両親での参加をお願いしています。説明会に参加してよく考えていただき、実際に無痛分娩をするかどうか決めて頂いています。ご希望の方は、主治医または助産師にお声かけ下さい。
※現在はコロナ禍のため母親学級を休止しています。妊娠30週頃に「帝王切開の麻酔・無痛分娩について」のDVDを視聴して下さい。
Q2.どのような方法でお産の痛みをとるのですか?
A2.当院ではお産の時の痛みを麻酔薬でやわらげる無痛分娩を行っています。
原則、背中から麻酔をする方法を用いますが、それができない場合は点滴から痛み止めを入れる方法を選択する場合もあります。

① 背中から麻酔(鎮痛)をする方法

図1のような姿勢で麻酔をします。この姿勢ができない場合には、できる範囲で座っていただいたり、横向きで麻酔をしたりする場合もあります。
背中から痛みを感じる神経の近くに痛み止めを注射したり、細くてやわらかい管を入れて、そこから痛み止めを入れることで痛みが感じなくなります。管が入った状態を図2に示します。
医学的には、「硬膜外鎮痛」または「脊髄くも膜下硬膜外併用鎮痛」という方法で、どちらかを行います。より詳しい方法を知りたい方は、図3をご覧ください。
どちらも体の一部分の痛みを抑える方法で、赤ちゃんとお母さんへの影響も少ないために安全性が高く、無痛分娩の世界的な主流になっています。当院でも主にこの方法で無痛分娩を行っています。

図1、図2、図3Fは日本産科麻酔学会より許可を得て掲載

② 点滴から痛み止めをする方法

点滴から痛み止めを持続的に入れることでお産の痛みをやわらげる方法で、無痛分娩を希望していても、血が固まりにくい、背中の骨や神経に病気があるなどの理由で背中からの麻酔が難しい方に行っています。
薬がお母さんの全身に回り、赤ちゃんにも届くので、赤ちゃんにもお母さんにも影響が少し大きくなります。
お母さんには眠気やふらつきが出ることがあります。また、呼吸が弱くなったり一時的に呼吸が止まったりして体に酸素が少なくなる状態になることがありますので、呼吸の状態などを厳重に観察します。
赤ちゃんへの影響としては、お母さんから胎盤を通して移行した薬によって生まれたばかりの時の呼吸や活動性が少し弱くなることがあり、新生児科の医師と、より注意して診ています。

Q3.無痛分娩のメリットは何ですか?
A3.無痛分娩の主なメリットとして、お産の痛みを軽減して体力が温存されるので産後の肥立ちが良いことがいわれています。ひどい痛みを感じずにお産をする妊婦さんがたくさんいますし、痛みというストレスがないので胎盤の血流が豊富になり、赤ちゃんに十分な酸素を送ることができるメリットもあります。痛みが強いときは赤ちゃんに届く酸素が減少するといわれているので、痛みが軽くなることで赤ちゃんに酸素がたくさん送られると考えられているのです。
妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症といわれた病気)の妊婦さんや、心臓や肺の病気、脳動脈瘤、高血圧症などの持病のある妊婦さんでは、血圧の変動を小さくしたり、酸素の消費をおさえたりすることでお母さんにも赤ちゃんにもメリットが大きいです。もともと心臓や肺の具合の悪い方や脳動脈瘤などをお持ちの方には、負担を軽くするという医学的な理由で無痛分娩をお勧めする場合があります。
Q4.無痛分娩は誰でも受けられますか?
A4.原則として、当院で無痛分娩を希望されている妊婦さんは誰でも受けられます。
しかし例外として、血が固まりにくい体質や病気、神経系の病気がある場合などには背中からの麻酔(鎮痛)ができない場合もあります。その場合には、点滴からの無痛分娩も行っていますので産科医を通じてご相談ください。また無痛分娩を希望していても、夜間や休日にお産になる場合には無痛分娩をできないことがあります。
Q5.アレルギーがあるのですが、大丈夫ですか?
A5.薬によるアレルギー反応が起こることがあります。アレルギーが事前にわかっている場合や、以前、手術や歯の治療の時の麻酔で具合が悪くなったことがある方などはご相談ください。
Q6.24時間、無痛分娩はできますか?
A6.2022年9月現在、365日24時間硬膜外無痛分娩に対応できる体制を準備中です。 医学的に無痛分娩を用いたほうが安全な妊婦さんの場合には個別に対応しています。
Q7.無痛分娩の場合には、計画分娩(誘発分娩)になると聞きました。
Q7.計画分娩(誘発分娩)とは、自然に陣痛が来るのを待たずに、子宮の出口への処置や陣痛を起こす薬を使うことでお産を進める方法です。
当院では現在のところ、365日24時間無痛分娩に対応できる体制が整っておりません。そこで希望している妊婦さんがなるべく無痛分娩を受けられるように、原則として、平日の昼間に計画分娩を行っています。また、無痛分娩を希望されない場合も、医学的に計画分娩となることがあります。

以下Q8~Q12は、背中からの麻酔を受ける方についてのQ&Aです

Q8.赤ちゃんへの影響はありませんか?
Q8.背中からの麻酔(鎮痛)でお母さんに使った痛み止めはほとんど赤ちゃんへは移行しません。多くの研究で赤ちゃんの検査結果や具合に影響は無いことがわかっています。
また、生まれた後に時間がたって現れる影響について調べた研究もあります。無痛分娩を受けたお母さんから生まれた子どもが、受けなかったお母さんから生まれた子どもと比べて障害が多くなることは全くありませんでした。
Q9.無痛分娩の副作用が心配です。
Q9.どの方法も医療行為ですのである一定の副作用は起こりえますが、重い副作用が起こることは少ないです。また、当院では麻酔科医が産科医と一緒に分娩室エリアに常駐することで安全で質の高い無痛分娩ができる体制を整えております。
麻酔が効いている間は足の感覚が通常よりも鈍くなります。無痛分娩中は分娩室のベッド上で安静に過ごし、血圧計などを付けて頂きます。

副作用には次のようなものがあります。

  • ・体のかゆみや吐き気、発熱がみられる方がいます。
  • ・お産のあとに頭痛が起きたり、足の一部に一時的にしびれが残ったりすることがあります。
  • ・一時的に血圧が下がったり、陣痛が強くなったりする場合もありますが重篤な状態

になることはほとんどありません。

非常に稀な副作用として①針を刺した部分に出血して神経を圧迫すること、②麻酔が効きすぎて呼吸が止まったり極端に血圧が下がったりすること、③管を入れた部分の感染などが起こることがあります。
当院での過去のデータでは、一時的な足の部分的なしびれが0.7%、頭痛が0.3%程度発生していますが、頭痛は1週間以内に、足のしびれは長くても1か月以内に治っています。
麻酔による分娩への影響や赤ちゃんへの影響についてはQ8、Q10、Q11もご覧ください。

Q10.無痛分娩では、吸引分娩や鉗子分娩がふえると聞きましたが本当ですか?
Q10.妊婦さんがいきんでもなかなか赤ちゃんが産道をおりてこない場合や、急いで分娩したほうがよい場合、赤ちゃんが産道を降りてくるときの進み方に問題がある場合などに、吸引器具や鉗子という医療器具を用いて赤ちゃんの頭が出ることを助けながらお産にする方法を吸引分娩や鉗子分娩といいます。
背中からの麻酔(鎮痛)を受けた妊婦さんでは、受けていない妊婦さんよりも吸引分娩や鉗子分娩の割合が増えることがわかっています。いきむ力が少し弱くなるためと、麻酔薬で骨盤の筋肉が緩まることで赤ちゃんの産道の通り方に影響するためと考えられています。しかし原則として、そのこと自体が赤ちゃんに影響を及ぼす心配はないとされています。担当産科医が吸引分娩や鉗子分娩が必要かどうかその都度判断して慎重に実施しています。
Q11.無痛分娩で、帝王切開はふえますか?
A11.多くの研究で、無痛分娩をしていない場合と比べて帝王切開が増えることはないという結果がでています。
Q12.無痛分娩から帝王切開に変わる時はまた麻酔をするのですか?
A12.背中からの麻酔(鎮痛)で無痛分娩をしていた妊婦さんが緊急に帝王切開を受けることになった場合、それまで痛み止めを入れていた管から手術に必要な麻酔の薬を追加して入れることで予定帝王切開の麻酔ができます。したがって、原則として帝王切開術をするための新たな麻酔処置は必要ありません。 しかし、お母さんや赤ちゃんの状態がとても悪いなどの緊急事態の場合は全身麻酔をすることもありますし、無痛分娩に使っていた痛み止めの管でうまく麻酔ができない場合には帝王切開のための新たな麻酔が必要です。
このように担当麻酔科医が妊婦さんひとりひとりに応じて対応致します。
Q13.無痛分娩の費用は、どの位ですか?
A13.無痛分娩は保険診療の適応ではないため、費用は各医療機関によって個別に定められています。当院では一律140,000円+麻酔に使用した薬剤の料金とさせて頂いております。
Q14.無痛分娩の麻酔は誰が担当するのですか?
A14.無痛分娩の麻酔は麻酔科医が行います。当院では、無痛分娩の麻酔を数多く手がけてきた麻酔科医が分娩エリアに待機し、安全で快適な無痛分娩を提供できる体制を整えております。分娩終了まで、産科医、新生児科医、助産師などと協力し、安全な無痛分娩を提供します。

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