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腎盂・尿管がん

Renal pelvis and Ureter cancer

腎盂・尿管がんとは

尿が腎臓で生成された後の通り道である腎盂および尿管内に発生するがんで、多くは尿路上皮がんです。30%程度に膀胱癌を合併します。

症状

80%以上の方に血尿がみられ、痛みなどの症状を伴わない肉眼的血尿が特徴的です。その他に尿路の閉塞により腰背部の鈍痛がみられることもあります。

診断

尿細胞診 尿中の悪性細胞の有無を調べます。
CT、MRI リンパ節、多臓器への転移や腫瘍の大きさ、深さなどを確認いたします。
排泄性
尿路造影
尿管、腎盂腫瘍の影を確認します。高度の尿路閉塞がある場合や腎機能が悪い場合にはこの検査の適応はありません。
逆行性腎盂
尿管造影
膀胱鏡を用いてカテーテルを尿管内に挿入し、腎盂や尿管を造影し腫瘍の影を確認します。 また、カテーテルから腫瘍周囲の尿を採取し細胞診左右それぞれの上部尿路からの尿細胞診検査が可能であり、上部尿路悪性腫瘍の診断法のひとつとなります。
尿管鏡検査 尿細胞診や逆行性腎盂尿管造影の結果によって尿管鏡により腫瘍の生検を行うことがあります。

治療法

手術療法

下図の如く、腎・尿管と尿管口周囲の膀胱壁を一塊として切除する腎尿管全摘術が原則です。

放射線療法

手術不能の場合や転移病巣に対して姑息的に用いられます。

化学療法

手術の補助療法や転移癌に対して行われます。 標準的な化学療法はメソトレキセート、ビンブラスチン、アドリアマイシン、シスプラチンの4剤を併用するM-VAC療法です。