脳血管障害
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脳神経内科と聞いてパーキンソン病等の慢性難治性疾患をイメージする人も多いかも知れませんが、実際には脳血管障害は冠血管障害の4倍の発症率があるといわれている様に脳血管障害を始めとした救急疾患も少なくありません。さらに今後高齢化社会を迎えるにあたって脳卒中の後遺症で悩まされる患者さんは増加する事が予想されます。北里大学脳神経内科では以前より脳血管障害をはじめとした脳神経内科的救急疾患の診療に力を入れてきました。
当科では現在、脳卒中専用ホットラインを活用した脳血管障害超急性期治療体制をとり、治療適応のある患者様には血栓溶解療法(rtPA療法)を施行しています。また、入院患者様に対しては頚動脈超音波検査及び経食道心臓超音波検査を脳神経内科スタッフ自身が行うことで、脳神経内科自ら原因不明の脳梗塞の診断をできる体制をとっています。急性期治療後は他の関連リハビリテーション病院との連携で脳血管障害の回復期のリハビリテーションを行っています。
以上の様に当科では脳血管障害の超急性期~慢性期の一連の診療を担当し、脳血管障害の患者様の生活の質(QOL)の向上を目指しています。
また、脳卒中の基礎研究部門ではラットを用いて脳梗塞モデルを作成し(中大脳動脈閉塞モデル、スミスのモデル)脳梗塞の病態および脳梗塞による神経障害の軽減について検討しています。これまで軸索反発因子であるセマフォリンの虚血性神経障害に対する関与や、睡眠覚醒・摂食行動に関する生体物質であるオレキシンの神経保護効果について研究してきました。これまでの私たちの研究の結果オレキシンの脳梗塞面積減少効果が明らかになってきており、臨床応用を念頭に研究活動を行っています。