INTRODUCTION
医局紹介
- TOP
- 医局紹介
教室紹介
当科の特徴
放射線治療科では、各科の協力のもとに、多くの悪性腫瘍と一部の良性疾患に対して単独であるいは手術や抗がん化学療法との併用で、高精度な放射線治療を行っています。
また、治療方針の決定に際しては、各科専門医との合同診察やカンファレンスを実施し、他科・他職種とのチーム医療を実践しやすい環境が整備されております。
放射線治療設備
- 外部放射線治療3室(Tomotherapy 1台、TrueBeam 2台)
- 小線源治療室2室(高線量率イリジウム密封小線源治療室、ヨウ素125密封小線源永久刺入療法室)
- 位置決めCT2台
- 治療計画装置(Pinnacle 11台、Eclipse 2台、Tomotherapy治療計画装置4台(Remote 端末2台を含む)、密封小線源治療計画装置Oncentra 2台、VariSeed 1台)

主な対象疾患
- 脳・脊髄腫瘍
- 頭頸部癌
- 呼吸器系悪性腫瘍
- 消化器癌
- 乳癌
- 泌尿生殖器癌
- 婦人科癌
- 悪性リンパ腫
- 皮膚血管肉腫
- 良性疾患の一部 など
科長あいさつ
放射線治療科について
新しい時代のがん治療
私たちは非常にダイナミックな時代を生きています。医療の世界でもAIやゲノム医療など大きな変革の波が押し寄せています。その波に乗って未来の医療を切り開いていく人材を育成するのが、私たちの目的の一つです。
もともと放射線治療はAIと非常に相性の良い分野です。AIによる治療のオートメーション化は、一度実現してしまえば極めて安全で効率的な運用が可能であり、がんとの闘いにおける強力な武器になるのは間違いありません。昨今の医師不足に起因した過重労働を解決する糸口になる可能性も期待できます。
放射線治療科では既にAIが活躍しています。患者様の画像をコンピュータが解析し脳や脊髄、膀胱、前立腺などの輪郭を自動的に抽出してくれます。強く放射線を当てるべき場所、当てるべきでない場所を人間が指示してあげれば、ほぼオートマチックに精度の高い放射線治療が実現できるようになっています。
ゲノム医療の進歩も放射線治療と無関係ではありません。遺伝情報を分析することで放射線治療の効果を予測することが可能であるだけでなく、併用する薬剤の選択や、副作用の予測などにも利用できます。今のゲノム医療の欠点の一つに針で採取したほんの小さな組織しか分析できない点がありますが、この欠点を補完するラジオミクスという技術が進歩してきています。MRIやCTといった画像の中には人間の目には認識できない情報がたくさん眠っており、これを解析することでゲノムを含めがん全体の情報をある程度予測できる技術です。これも放射線治療と非常に相性の良い技術です。ゲノム情報とラジオミクスを組み合わせることで、個々の患者様に最適な放射線治療を提供できる時代が近づいてきています。私たちは、こういった新しい技術を積極的に導入・研究しています。
新しい時代のがん治療の中で「切らずに治せる」放射線治療の役割はますます大きくなっていくものと考えています。
患者様へ
がんの診断を受け、さらに放射線治療の話をされて、さぞ不安な思いをしていらっしゃることと思います。しかし現在の放射線治療は大きく進歩しており、精度も安全性もとても高いレベルにあります。コンピュータがクルマを自動で走らせる時代です。放射線治療の技術も一昔前とは大きく違います。安心して治療を受けてください。
切らすに治せる可能性が十分にあること、痛みなどがんの諸症状の軽減に役立つことなど放射線治療にはさまざまな利点があります。ある程度の副作用は避けられませんが、副作用と効果のバランスを取りやすいのも放射線治療の特徴です。是非、担当の先生とよくお話しされて上手に放射線治療を利用してください。
研修医の先生方へ
北里大学病院がある神奈川県相模原市は人口70万を超える政令指定都市です。私の生まれた町でもあります。市内には「はやぶさ」で有名な宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所相模原キャンパスもあります。最寄りの相模大野駅から新宿まで30分程度であり、都内で開催される学会や研究会にも参加しやすい環境です。また2027年開業のリニア中央新幹線の停車駅の一つが相模原市に置かれる予定で、品川まで数分で到着できる町に生まれ変わります。
当科では充実した研修期間をすごせるよう安定した勤務、給与体制を整え、放射線治療専門医(日本医学放射線学会・日本放射線腫瘍学会認定)を最短で取得できるプログラムを設定しています。希望者には学位取得や海外留学の機会もあります。新しい時代の放射線治療をいっしょに盛り立てていける先生方をお待ちしております。
研修を終えた先生方へ
長い研修期間を終えられた先生方、お疲れ様でした。しかしながら専門医や学位の取得は、実は「スタートラインに立った」という意味でしかありません。プロフェッショナルとして実際に社会に貢献していくには、ここからの自己研鑽がすべてです。そして自己研鑽にはなにより経験を増やすことが重要です。
北里大学病院放射線治療科は年間1,000例を超える患者様を治療しています。(2014~2021年度) しかし単に治療するだけでは経験にはなりません。地道な経過観察を通して自らが行った治療の結果をデータとして蓄積する。そのデータを分析して問題点を洗い出し改善策を講じる。そのためには常に最新の知識を文献や学会を通して学習し続ける必要もあります。それで初めて本物の経験になります。その経験は新たな治療法の開発に役立ち、未来の患者様の治療成績向上に生きていきます。私たちの診療科ではそういったサイクルが常に回るように心がけ、本物の経験を蓄積できる体制を整えています。医師になった当時のモチベーションをくすぶらせてはいませんか?ここには先生方の力を発揮できる環境があります。
スタッフ紹介
-
石山 博條
- 職位・役職
- 教授・科長
- 専門分野
- 放射線腫瘍学
- 認定・専門医、所属学会等
- 日本医学放射線学会・日本放射線腫瘍学会
放射線治療専門医
-
川上 正悟
- 職位・役職
- 講師
- 専門分野
- 放射線腫瘍学
- 認定・専門医、所属学会等
- 日本医学放射線学会・日本放射線腫瘍学会
放射線治療専門医
-
中野 正寛
- 職位・役職
- 講師
- 専門分野
- 医学物理学
- 認定・専門医、所属学会等
- 日本医学物理学会・日本放射線腫瘍学会
医学物理士
-
山﨑 凌輔
- 職位・役職
- 助教(病棟医)
- 専門分野
- 放射線腫瘍学
- 認定・専門医、所属学会等
- 日本医学放射線学会・日本放射線腫瘍学会
-
内田 采花
- 職位・役職
- 助教(病棟医)
- 専門分野
- 放射線腫瘍学
- 認定・専門医、所属学会等
- 日本医学放射線学会・日本放射線腫瘍学会
-
金子 聖
- 職位・役職
- 助教(病棟医)
- 専門分野
- 放射線腫瘍学
- 認定・専門医、所属学会等
- 日本医学放射線学会・日本放射線腫瘍学会
-
藤野 真子
- 職位・役職
- 助教(病棟医)
- 専門分野
- 放射線腫瘍学
- 認定・専門医、所属学会等
- 日本医学放射線学会・日本放射線腫瘍学会