最近皆さんも目にする事の多い、DMAT(Disaster Medical Assistance Team:“ディーマット”)とは「防ぎ得る災害死」を減らすために組織された医療チームです。災害についての専門的トレーニングを受けており、大地震のような広域災害から列車事故などの局地災害まで、多数傷病者が発生する事案で救急医療を展開します。また災害時には多くの医療組織や消防など他機関が関わるため、多機関との連携も重要な活動の一つです。チームは医師、看護師、業務調整員(事務職、薬剤師、理学療法士、MEなど)で構成されています。
また広域災害+局地災害に対応する日本DMATに加え、地域の局地災害に対応する地域DMAT(当院の場合神奈川DMAT)も多くの災害で活躍しています。
北里大学病院はDMAT指定医療機関であり、救命救急・災害医療センターや院内他部署にDMAT隊員がいます。現在日本DMAT隊員は医師6名、看護師5名、業務調整員7名、神奈川DMAT隊員は医師4名、看護師2名、業務調整員2名が登録されています。
今までの災害派遣実績は2007年新潟県中越沖地震、2008年岩手・宮城内陸地震、同年岩手県沿岸北部地震、2011年東日本大震災、2015年常総市鬼怒川水害の計5回になります。「救える命をより多く」「防ぎ得る災害死を減らす」ために活動致しました。一旦災害出動すれば数日~1週間程度は病院を留守にするので、当センター内でもバックアップ無くしては出動出来ません。そのような意味でもDMAT隊員のみならず、北里大学病院 救命救急・災害医療センターとして災害に立ち向かっています。
災害はいつ起きるか分かりませんので、日常の備えや日頃の訓練が重要になってきます。当院DMATも政府合同防災訓練やビッグレスキューかながわなどの訓練に参加し、消防、警察、自衛隊、米軍消防などと連携を深めています。訓練については新しい試みも求められるので、今後とも積極的に関わっていきます。
北里DMATはこれからも様々な災害に対応すべく、研鑽を積んで活動していきます!