北里のルーツを辿る研修旅行

2015年10月26日~28日、学校法人北里研究所関連施設 および北里柴三郎記念会合同の北里のルーツを辿る研修旅行に当院の看護師4名が参加しました。東京都、神奈川県、埼玉県、青森県、新潟県の5都市から教員や事務職員、病院職員など総勢41名が熊本へ向かいました。

1日目
熊本の郷土料理をいただき、熊本城を見学しました。
2日目
北里柴三郎先生が10代の頃に何度も歩いた阿蘇の道を地元の方に案内していただき、1時間ほどの丘陵地ハイキングを楽しみながら、若き北里柴三郎先生に思いを馳せました。
標高845m地点にある押戸ノ石(おしとのいし)と阿蘇の雄大な景色を堪能し、その後、「学び舎の里」へ。「北里柴三郎記念館」を見学し、「木魂館」で、北里柴三郎先生の孫、北里一郎先生の講演をお聴きました。
夜は、黒川温泉で北里一郎先生や小国町の北里関係者も交えて親交を深め、楽しいときを過ごしました。
押戸ノ石(おしとのいし)
3日目
大分県の湯布院を散策し、宇佐神宮を参拝し御神木に触れてパワーをいただいて帰路につきました。
宇佐神宮の御神木

今回の研修旅行では、北里柴三郎先生の功績や生き方を辿ることができました。

北里柴三郎先生は大学時代にすでに「医者の使命は病気を予防することにある」と語られていたそうです。「予防医学の発展に貢献することで、国民の健康を守ることができれば、病気を防ぐだけでなく、国民が働くことができる。ひいては、国が経済的にも潤い、国益や国力の強化につながる」というお考えが根底にあったことを知りました。

治療ではなく予防に力を向けることの重要性は、現代にも通じます。また、世界的な学者として研究にとどまることなく、「国の健康を守る」者として「人のためになる」ように研究の成果を、国民に還元してこられました。

北里柴三郎先生の「実学」の精神は、2015年のノーベル医学生理学賞を受賞された北里大学特別栄誉教授の大村智先生にも引き継がれています。

「北里研究所 北里大学病院」で働いていることを誇りに思う有意義な旅行でした。
私自身が「他人のために役立っているのか」という問いに立ち返り、医療・看護の質の向上にむけて、大局を見極めながら、自分にできることを自分の意志でやっていこうと、改めて心に誓いました。

看護部 吉田秀美

2015.12.16

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