新病院が開院して -外来 看護部門の紹介

集学的がん診療センター通院治療室

集学的がん診療センター通院治療室

当センターは平成15年4月に外来化学療法センターとして開設しました。平成26年、新病院を期に『集学的がん診療センター』と名称変更しました。

集学的がん診療センターは通院治療室・がん相談支援室・レジメン管理室・がん登録室からなりますが、ここでは通院治療室についてご紹介します。

通院治療室には、抗がん剤の点滴治療を受けている患者さんが通院されています。全60床、内訳は電動ベッド20床、リクライニングチェア40床で、すべてにテレビを設置しています。治療中はスマートフォンやタブレット端末を使いながら過ごす患者さんも多く、リクライニングチェアもなかなか好評です。

治療当日を担当する看護師の役割

治療前
患者さんに問診してコンディションを把握します。その情報は、医師や薬剤師と共有します。また、患者さんやご家族のお話を個室で伺い、からだのことだけではなくこころのケアも行っています。
治療中

医師が患者さんのコンディションに合わせてオーダーした薬剤を、薬剤師が調製します。

看護師は、安全に確実に投与(順序や時間)しています。点滴の針(血管内に留置されるのはプラスチック状です)が入っている皮膚の状態や治療中の体調など、患者さんの様子を注意深く観察して対応しています。

継続的な関わりをさせていただくために

看護師は、患者さんの診療科別にチームを分けており、個々の患者さんと継続的にかかわることができるよう役割を調整しています。外来で治療を開始する予定の入院患者さんの状態を把握し、入院中の看護を外来でも継続できるよう病棟のカンファレンスに参加することがあります。また、事前に入院患者さんにお会いする機会を持ち、外来受診の方法や通院治療室をご案内しています。

患者さんより「初めて外来で治療を受ける日に、知った顔の看護師、見たことのあるお部屋で治療を受けられて安心した」とのお声をいただき、取り組みを続けています。

看護師は医療・看護・薬剤など最新の情報を収集し、日々自己研鑽に努めていますが、看護研究にも力を注いでいます。

今年度は以下のテーマで研究しています。

  • 「抗がん剤による環境曝露」
  • 「化学療法におけるリスクマネジメント」
  • 「化学療法が就労に与える影響」
  • 「抗がん剤による爪障害のケア」

通院治療室は、北里大学病院の中でもがん薬物療法の専門家が結集している部署のひとつです。経験の豊富な看護師に加え、がん看護専門看護師とがん化学療法看護認定看護師がおります。そして、がん治療を専門とする医師・薬剤師もおり、集学的なチーム医療を提供しています。

通院治療室 看護管理者・がん看護専門看護師
番匠章子

2014.09.17

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