第15回北里看護研究会 開催報告「チームにおける信頼と相互補完」

第15回北里看護研究会の様子

第15回北里看護研究会は、北里大学相模原キャンパスにおいて2015年12月12日に開催されました。
大会長は別府千恵(北里大学病院副院長・看護部長)が務めました。
学校法人北里研究所関連施設、近隣の医療・福祉施設を中心に535名が参加しました。

教育講演

パートナーと共に生みだす看護 -PNS(Partnership Nursing System)の理念と概要-

講師:
江守 直美(福井大学医学部附属病院 副院長・看護部長)
座長:
別府 千恵(北里大学病院 副院長・看護部長)
教育講演の様子

主に、パートナーシップナーシングシステム(PNS)の開発の経緯からPNS概要、パートナーシップの看護についてのご講演でした。

パートナーからグループへ、そして組織全体の改革へつながっていくマインドセットについて力強く語られ、参加者は時間を忘れて聞き入りました。

単に2人1組で看護にあたるのではなく、新人看護師に対しても責任ある仕事の任せ方や、中堅看護師の負担を解消しながら取り組む具体的な方策の紹介がありました。

参加者は、看護の実践力が1+1=2ではなく、4にも6にもなりえるシナジー効果(相乗効果)などに期待を膨らせました。また、看護師としての自身の課題に置き換えながら、考えを巡らせることができる充実した時間となりました。

シンポジウム

PNS(Partnership Nursing System)の運用と課題

シンポジスト:
江守 直美(福井大学医学部附属病院 副院長・看護部長)
村田 美穂(福井大学医学部附属病院 看護師長)
後藤 しのぶ(海老名総合病院 看護科長)
座長:
油谷 和子(北里大学東病院 看護部副部長)
大西 ひとみ(北里大学病院 看護部副部長)
シンポジウムの様子

江守氏より教育講演に引き続き、PNSを軌道に乗せる前の道のりやポジティブな問題解決を図ることによる業務の効率化について具体的な実践について報告頂きました。また、2名のシンポジストが自部署において経験されたPNSの実践報告が行われ、会場とシンポジストの間で、活発な質疑が交わされました。

交流集会

医療事故と職員のメンタルサポート

企画担当者:
白井 教子(北里大学病院 リエゾン精神看護専門看護師)
荒井 有美(北里大学病院 医療安全管理者)
話題提供者:
山内 桂子(東京海上日動メディカルサービス(株) メディカルリスクマネジメント室)
  • 交流集会の様子1
  • 交流集会の様子2

山内氏より、医療従事者のストレスとそれが及ぼす影響についてお話しいただき、その後、質疑応答形式で医療事故と職員のメンタルサポートについての意見交換がなされました。

守秘義務などからサポートが難しい医療従事者のストレスケアは解決することが難しい課題です。
「少しでも良くしたい」という気持ちが意見交換内において現れていた様子がありました。
看護師が常に遭遇している問題であることが再認識されました。

口演・示説

口演33演題、示説10演題と多岐にわたる分野の発表がありました。

  • 口演・示説の様子1
  • 口演・示説の様子2

おわりに

集合写真

北里看護研究会は、北里大学看護キャリア開発・研究センター主催、学校法人北里研究所関連施設共催、北里大学看護学部同窓会協賛により開催しています。
多くの実行委員会メンバー、当日スタッフ、学生ボランティアによってその運営は支えられています。

2016.01.20

ページの先頭