概要

平成22年度「看護師の人材養成システムの確立プログラム」で選定された「協働を基盤とした高度実践者・教育者育成」は、以下の4つの計画を柱としています。

経験年数3〜5年目の看護職がエンパワーする能力を獲得できる「教育プログラムの開発」
看護職には職業的コンフリクトが伴い、これがストレスになり退職を選択する看護職も少なくない。このコンフリクトを解決することが看護職として、大きく成長を遂げることにつながり、チーム医療の中で役割を発揮できる基礎となる。医療チームの調整、対応が困難な患者・家族との調整を行うときの、不安反応、視線走査機や身体的反応のモニタリングを行い、どのようなストレス反応を示すのかを分析する。その結果をもとに、コンフリクトに対応することができるスキルを習得するためのOSCEプログラム、リーダーシップ研修などを開発する予定である。
看護職には、役割拡大が求められており、今後、臨床医学的なアセスメントを行い、医師の包括指示の中で自ら判断し医療上の判断を行うことが必須になる。多様な状況の中で複雑な臨床症状を持つ患者の医療的判断を含むフィジカルアセスメントと自信をもった医療処置が施行できるように段階的な育成プログラムを開発する。フィジカルアセスメントを含めた症状アセスメント・静脈注射研修などの教育プログラムの開発と、e-Larninngによる学習コンテンツを開発し、研修成果を高めていく。
継続教育のみならず基礎教育でも活躍できる「教育指導者の養成」を統合カリキュラムで育成する
一般教育部と教員養成課程の支援を得て統合カリキュラムを作成し、これにそって段階的に教育指導者を養成する。教育指導者は、臨床のみならず基礎教育でも活躍できるリソースになる。
「横断的人事システム」を構築することで、看護職員および看護教員の実践力・教育力の向上を図る
看護部と看護学部との人事交流をさらに強化するため、横断的人事システムを構築し、最終的には看護部と看護学部で相互に人材を共有できるシステムにし、人材の教育的有効活用していく。
「キャリアパスの構築」を行い、基礎教育時より連続したキャリアを描き、自律した看護専門職として段階的に成長できる。
ジェネラリストコース、管理者コース、教育指導者コース、スペシャリストコースなど多様なキャリアパスを構築する。各コースに必要とされるコンピテンシーを、職務コンピテンシーアセスメントの理論をもとに構築し、各コースの職務の行動結果の分析を行う。それをもとに職務の成果を評価できるインディケーターを開発し、e-Learningシステムのなかで管理できるようにする。また、カウンセラーを配置し、基礎教育時よりキャリア開発について相談できる体制を整える。

全体イメージ図

PAGE TOP