救急撮影

概要

救命救急・災害医療センター内(以下救急センター)には、専用のX線単純撮影室・CT室・血管造影室を配備しています。各検査室は下の写真のように蘇生室と隣接しているため、重症外傷を含めた急性期疾患に対して迅速な検査・治療が可能です。


蘇生室から見た救急CT室

蘇生室から見た救急血管造影室

ポータブル撮影

蘇生室ではポータブルを用いて撮影を行います。
交通事故や転落事故などで受傷した場合、脊椎保護のためにバックボードと呼ばれる板に固定された状態で搬送されます。外傷初期診療ガイドラインの診療手順に従い蘇生室内で胸部及び骨盤部のX線単純撮影を行います。


バックボードに固定された状態での胸部撮影(シミュレーション)

X線単純撮影・造影検査

救急センター専用の撮影室にてX線単純撮影や造影検査を行います。
胸部、腹部のX線単純撮影をはじめ、頭頸部や整形外科領域の撮影など全身のX線単純撮影を行う事が可能です。
消化管造影検査や骨折の整復、食道・胃内の異物摘出などには、X線透視装置を使用しています。当院では、誤飲された異物の摘出にはマグネットカテーテルを使用する場合もあります。


X線撮影装置とX線透視装置


マグネットカテーテルを用いた異物除去
(誤飲されたボタン電池の除去)

摘出されたボタン電池

CT検査

救急センター専用の64列マルチスライスCT装置を導入し、全身のCT検査に対応しています。
蘇生室に隣接しているため、迅速な検査が可能です。
急性大動脈解離やクモ膜下出血、急性期脳梗塞などの症例には、ヨード造影剤を用いたCT検査も行われ、3次元画像も診療に利用されています。


64列マルチスライスCT装置

左中大脳動脈が閉塞した
頭部血管3次元画像

血管造影検査

救急センター専用の血管造影装置を導入しています。
蘇生室に隣接しているため、重症外傷や心筋梗塞、脳梗塞、脳動脈瘤などに対して迅速な血管内治療(IVR:Interventional Radiology)を施行することが可能です。
IVRに関しては以下を参照してください。


血管造影装置


破裂した脳動脈瘤に対するコイル塞栓治療