当科では、初期研修医と後期研修医(病棟医)を対象に「K-STEP」と称するプログラムを行っています。このセミナーでは、ドライラボとウェットラボを併用し、初期研修医は切開、結紮、縫合の基本を習得します。後期研修医(病棟医)はドライシミュレーターを用いて胸腔鏡手術の基本を習得すると共に、呼吸器外科学会のドライ胸腔鏡セミナー受講レベルを目指したトレーニングを行います。さらに、ウェットラボトレーニングとして、皮膚縫合や複雑な切創の縫合、真皮縫合、肺葉切除、気管支縫合などのトレーニングを行います。この「K-STEP」では各段階の到達目標が設定されており、STEP-1からスタートしSTEP-7でウェットラボのVATS肺葉切除完遂を目指します。なお、定期的に到達度検定が行われます。
以下にプログラムの要点を示します。
- STEP-1 (ドライシミュレーター) 輪ゴムとビーズの移動
- STEP-2 (ドライシミュレーター) 制限時間内での輪ゴムの移動、制限時間内の縫合結紮
- STEP-3 (ドライシミュレーター) 制限時間内の スクエアノット&スリップノット
- STEP-4 (ウェット) 皮膚縫合、切創縫合、真皮縫合、埋没縫合
- STEP-5 (ウェット) 肺葉切除、気管支縫合
- STEP-6 (ドライ) 肺モデル・スポンジを用いたVATS肺葉切除
- STEP-7 (ウェット) VATS肺葉切除
皮膚モデルを用いた縫合結紮
ドライシミュレーターによる縫合結紮