北里大学病院 臨床検査 Kitasato University Hospital Department of clinical Lab
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検体系検査に関するQ&A
血液検査その1
血液検査とは、採血された血液から体内の情報を得るために行う検査です。
Q 血液検査では何がわかりますか?
A 生化学検査:血液中の「電解質」「酵素」「蛋白」「糖」「脂質」などの各種生化学成分を検査します。免疫血清検査:肝炎・梅毒などの感染症や、細胞が癌化すると血液中に現れる特殊な蛋白質、体内のさまざまなホルモンなどを検査します。貧血と止血の検査:赤血球、白血球、血小板の数や機能に関する検査と、止血に関する検査をします。
Q どうして何本も採血されるのですか?
A 検査の目的によって、採血の際に数種類の採血管を用います。
Q 何本も採血されましたが貧血にはなりませんか?
A 体内に流れる血液量は体重の約8%、例えば体重60kgでは約4.8Lということになります。採血量は検査項目数や種類によって異なりますが、10ml採血した場合は全血液量の約0.2%に相当します。
Q 採血をした後、気をつけなくてはいけないことは何ですか?
A 採血後は採血部位をアルコール綿でしっかり押さえて下さい。押さえ方が不十分だと、血液が漏れて衣服が汚れたり、採血した所が青く内出血したりすることもあります。
Q 具合が悪くなったりしませんか?
A 採血量とは関係なく、稀に採血の途中で気分不快や意識が薄れる場合があります。このことを俗に“脳貧血”と呼んでいます。針を刺す痛み刺激等によって、神経が刺激され、一時的に(非常に短時間)脳を流れる血液が低下することによって起こります。赤血球が少なくなる“貧血”とは異なる症状です。この症状が現れると目の前が暗くなったり、気分が悪くなったりして、意識を失って転倒することもありますので、直ちに申し出てください。また、以前にも同じような症状があった場合は、採血前に申し出ていただけると、ベッドに横になって採血するなどの対応が可能です。
血液検査その2
Q 糖尿病の検査にはどんなものがありますか?
A 糖尿病は全身にかかわる病気のため、いろいろな検査を行ないます。症状の把握や病気をコントロールするための主な検査としては、
1)診断の為の検査:
血糖(空腹時・食後2時間値)、ヘモグロビンA1c、ブドウ糖負荷試験
2)治療・コントロールの為の検査:
血糖(空腹時・食後2時間値)、尿糖、ヘモグロビンA1c、体重、血圧、血中インスリン値、血中・尿中C-ペプチド、抗GAD抗体
3)急性合併症の為の検査:
尿糖、尿ケトン体、血糖、血中ケトン体、電解質、血漿浸透圧、動脈血ガス分析、血中乳酸、炎症所見(血算、CRP)
4)慢性合併症の為の検査(網膜症・腎症・神経障害その他):
網膜症:視力検査、眼底検査
腎症:尿中微量アルブミン、尿蛋白定量
神経障害:腱反射、振動覚検査、末梢神経伝導検査
冠動脈硬化症:心電図(安静時、トレッドミル運動負荷、ホルター心電図)
心臓超音波、冠動脈造影検査
脳血管障害:頚動脈エコー、頭部X線CT、頭部MRI・MRA、
脳血流シンチグラフィー
足潰瘍・壊疽:足関節血圧/上腕血圧(ABPI)、脈波伝播速度(PWV)、超音波ドプラー法による血流測定、神経障害の検査
高血圧症:血圧測定
慢性感染症:胸部X線写真、尿路感染症(尿沈渣など尿検査)血算、CRP
血液検査その3
Q どういう時に輸血が必要になりますか?
A 輸血は赤血球、血漿、血小板などの血液成分が不足した時に、それぞれの機能を補うために行われます。
血液を遠心分離して赤血球、血漿、血小板の3種類の成分に分け、検査結果・臨床所見に応じて患者さんが必要とする成分だけ輸血します。
Q 血液型は調べてもらえるのでしょうか?
A ABO血液型、Rh血液型を調べるのは、輸血を必要と予想される場合や移植医療等の医療行為が目的の場合のみ病院で検査することができます。上記以外の目的での血液型検査は、保険診療対象外のため病院では検査できないことがあります。一般的には、人間ドック、健康診断、献血などでは血液型検査を行っております。
Q 耳朶採血を行いましたが、どのような事がわかりますか?
A 血液検査室では耳朶(“じだ”と読み、耳たぶのこと)から採血する出血時間検査を行っています。出血時間検査は、血を止めようとする働きを調べるための検査です。止血機能で最も重要なのが血液中の血小板で、数が少ない場合や機能が悪い場合には血が止まりにくくなります。その他にも、血管の働きや血液中の血小板の作用を助ける成分の働きが悪い場合や、薬の影響などでも血が止まりにくくなる場合があります。検査の方法は耳たぶに検査専用のメスを刺して小さな傷をつくり、出てきた血液を30秒ごとに紙で吸い取って、耳たぶから血が出なくなるまでの時間を測定します。主に出血を伴う手術や処置の前に行う検査で、事前に止血機能を確認する為に行います。
検査結果に影響を与えるもの(薬、食事)
Q 薬は飲んでよいのでしょうか?
A 空腹時に行う検査の当日の朝は、薬を使わないよう指示されることが多いと思います。検査を受けられる患者さまの中には、高血圧、狭心症、気管支喘息、てんかん等で、主治医から決まった時間に必ず内服するように言われている方は、検査当日の朝に内服してよいかを、事前に確認することをお勧めします。また、検査予約票にも、検査を受ける時の注意が書かれております。
Q 空腹時に行う検査はどんなものがあるでしょうか?
A 空腹時採血とは、通常、夜の食事をとった後、12時間以上絶食した状態で、朝、採血をすることを意味します。朝9時の採血とすれば、前日の夜9時以降はお水・お茶以外の飲食物を摂取できません。(インシュリン治療中で主治医に夜食を指示されている場合は、主治医の指示どおり夜食をとってください。)昼食抜きで夕方採血した場合は、「空腹時」ではなく「夕食前」の採血になります。仕事の都合等で夕方にしか採血に来られない場合は、主治医とご相談下さい。空腹時に行う検査:血液検査、尿検査、消化液検査(胃液、胆汁、膵液)、負荷試験(ブドウ糖負荷試験、クレアチニンクリアランスなど)、上部消化管検査(胃カメラ、胃バリウム検査)、下部消化管検査(大腸鏡、大腸バリウム検査)、腹部の超音波検査などがあります。
Q 朝食事をしてしまったのですが、採血は大丈夫でしょうか?
A 一般的に、水・日本茶・麦茶・ブラックコーヒーなどの、糖分や脂肪分を含んでいないものならば差しつかえないといわれております。しかし、それ以外の飲食物を摂取してしまった場合は、血糖(ブドウ糖)や中性脂肪などが空腹時よりも高い結果になる場合があります。糖尿病や高中性脂肪血症で治療を受けられている場合は、可能ならば、日をあらためて採血に来ていただくのが理想的です。(なお、コレステロール値は食事の影響をあまり受けませんが、高コレステロール血症で治療を受けている場合には、血糖や中性脂肪も同時に測定することが多いため、やはり空腹時の採血が望ましいです。)どうしても日をあらためての採血が不可能な場合は、食後であることを採血室の担当者に申し出ていただき、採血を受けていただくこともあります。ただし、検査の結果を主治医が正しく解釈できるように、次回診察時、検査結果の説明を受ける前に、何をどのくらい飲食し、どのくらい時間が経過してからの採血であったかを主治医にお話ししてください。
検査結果の報告について その1
Q 採血後、すぐに検査をしているのですか?
A 診療が円滑に進むように、通常、検査受付を次の3つに分類しています。
1)緊急検査
治療のため、すぐに検査結果が必要なときに該当します。採血後、すぐに検体を検査室に運び約40分で報告しています。検査には、貧血を調べる検査、腎臓や肝臓の機能検査、輸血検査、感染症などがあります。
2)診察前検査
医師がより的確な診療ができるよう、診察前に検査結果を用意します。緊急検査に準じて検査をしています。初診時の血液・尿検査、糖尿病患者様の血糖やヘモグロビンA1cなどの検査、腎臓疾患の尿検査、薬物治療中の患者様の薬物濃度などがあります。
3)普通検査
緊急検査、診察前検査以外の検査のことです。採血された検体は、検査の内容により、血液検査室、免疫化学検査室、感染症検査室などの各検査室に運ばれ検査をスタートします。特殊な検査は、検体を検査結果に影響のない冷蔵や凍結状態で保存して、後日に検査が実施される検査もありますが、次回の再診時には結果がそろっていますのでご安心ください。
Q 検査結果を詳しく知りたいのですが、検査技師から聞けないのはなぜですか?
A 検査結果については、担当医に報告しております。検査結果の説明は、担当医がご説明することになっておりますので、担当医に直接お尋ねください。
Q 夜間や休診日に来ても検査してもらえるのでしょうか?
A 夜間や休診日などの診療時間外での検査は、救急救命センター受診者や入院患者さま、緊急手術の患者さまを対象に、緊急を要する検査に限定して検査を行っています。
Q 検査結果を他の病院に持っていきたいのですが、どうしたらよいでしょうか?
A 他の病院に結果をもって行きたい、等のご希望があることを受診科でご相談してください。また、他の病院を受診なさるようでしたら、今後の診療に役立ちますので、紹介状の提供を主治医に申し出ていただくことをお勧めします。
尿検査
尿とは、血液によって全身の組織から運ばれてきた体の中の不要な成分が、余分な水分とともに排出されたものです。異常があると、不要な成分が排出されなかったり、排出されてはいけないものが尿にまじったりします。このような体の異常を探るために、尿の性質や成分を調べるのが尿検査です。
Q 尿を採取するにあたって注意する点は何ですか?
A 尿道付近の皮膚に付着しているゴミや細菌の混入を防ぐために、排尿時の最初と最後を除いた尿(中間尿といいます)をコップにとるようお願いしています。生理中の方は血液が混入する場合がありますので、採尿後、技師にお声をかけてください。
Q 早朝尿って何ですか?
A 朝、起床後最初に採取した尿のことです。
Q 任意尿ってなんですか?
A 早朝尿以外で、時間を問わずに採取した尿のことです。一般的な検尿は任意尿で行なっています。
Q 検尿にはどのくらいの量が必要ですか?
A 検査の種類とその数によって異なりますが、ほとんどの場合では「採尿コップの一番下の線(25ml)まで」とご案内しております。尿が出なかったときなど、ご不明な点がございましたら、検尿室の技師にお声をかけてください。
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