北里大学病院・東病院 ME部

Kitasato University Hospital Department of Medical Engineering
Kitasato University East Hospital Department of Medical Engineering

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<Medtronic 電動式低圧吸引器 Thopaz+>

昨年度より導入されたMedtronic電動式低圧吸引器Thopaz+を使用したのでご報告させていただきます。以下にカタログから抜粋した特徴を挙げます。
トパーズ (1).JPG トパーズ (2).JPG
Thopaz+

《特徴》
①軽量・コンパクトデザイン
 約1kgのハンディサイズで持ち運びが簡単
②水は一切不要の完全デジタル式
 水交換などの作業が軽減
 操作が簡便
③客観的なエアリーク量と排液量を継時的表示記録
 治療経過をより確実に把握
 患者毎のデータをパソコンに転送・記録
 管理が容易
④液晶カラーディスプレイ
 識別しやすい
 エアリーク量、排液量、圧の全ての情報を一度に表示
⑤ダブルルーメンチューブ
 胸腔内圧測定用チューブとドレナージ用チューブのダブルルーメン構造
 ドレナージチューブ内に排液が貯留し、測定用チューブとの間に圧差が生じた場合、圧差を補正するよう吸引ポンプが稼動

⑥自動フラッシング機能
 5分おきにチューブ内をエア・フラッシング
 チューブの閉塞リスクを軽減
⑦過陰圧自動解除機能
 胸腔内圧が-15cmH2O以上且つ設定圧と胸腔内圧の差が-5cmH2O以上の過陰圧状態が10秒以上続く場合は、過陰圧を自動解除
⑧光センサー
 環境によって自動的に画面の明るさを調整

 当院では現在9 台のThopaz+を稼動・運用しており、主に呼吸器外科、心臓血管外科の手術中に使用される頻度が多くなっています。また、バッテリー内蔵のため手術終了後はそのまま病棟へ移動し病棟にて継続使用できます。機器の特徴でも挙げたようにディスプレイ上でエアリーク量、排液量及び胸腔内圧を客観的に数値で確認できることが手術中あるいは病棟での管理を容易にし、使用頻度増加に繋がっていると考えられます。各パラメータの継時的な変化量を記録し一括管理できることに加え、バッテリー内蔵で小型軽量という点が機器の汎用性を高めているため、今後も必要不可欠な機器の1つとして活躍していくと思われます。